ますます副業から法人化が増える?会社設立がより簡単にできるようになる?
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
本日は、先日メルマガで書いた内容を紹介します。
会社設立登記。
現状は、公証役場に行って定款認証し、その認証定款をもって設立登記をするという流れとなっています。
上記は株式会社の場合で、合同会社は定款認証が不要です。
しかし、今年からさらに会社設立登記が進化しそうなのです。
個人的には副業の観点から、定款認証のいらない合同会社が増えると思っていますが、株式会社設立が楽になると、費用にもよりますが、株式会社の設立も増加するのではないでしょうか。
ますます副業から法人化が増える?社設立がより簡単にできるようになる?
会社設立登記のファストトラック化とは?
会社設立登記については、かつては、法務局に登記を申請して、数日経ってからでないと謄本や印鑑証明書を取得できませんでした。
そうなると、登記事項証明書が必要な銀行口座の開設や事務所の契約などでズレが生じてしまいます。
一刻でも早く事業を開始できるようにしてあげたい、そこで、法務省は、国の要請で、設立登記手続きをより迅速化するための方策を立てました。
これが「会社設立登記のファストトラック化」です。
ファストトラック化とは、登記申請件数の多い時期等を除いて、原則申請の受付日の翌日(オンライン申請の場合は、別途書類がある場合は書面の全部が法務局に到達した日の翌日)から起算して3執務日目までに完了させるものです。
なので、登記申請してから1週間待たずに、設立登記を優先して法務局では事件処理することになりました。
ただ、年度初めの4月や決算時期の多い6月下旬や7月始め、下半期の始まる10月や新しい年の始まりの1月は事件数が多いため、商業登記の多い都内の法務局や東京以外の法務局ファストトラック化はもしかしたら難しいかもしれません。
さらにワンストップサービスで進化!
会社設立後に、様々な役所に設立手続きをする必要がありました。
今は、代表者のマイナンバーカードがあれば、国税・地方税に関する設立届雇用に関する届出(年金事務所、ハローワーク)がオンラインでできてしまいます。
法人設立ワンストップサービスで簡単手続!(国税庁のホームページ)
どの手続が表示されるかは、「かんたん問診」の質問事項に答えていけば教えてくれるので、本当に便利です。
ただ、代表者のマイナンバーカードが必要になるのがネックですが。
今後さらに法人設立手続が簡略化に!
令和3年2月を目処に「スーパー・ファストトラック・オプション」がスタートする予定です。
スーパー・ファストトラック・オプションとは、定款認証と設立登記手続きをオンラインで同時に申請し、当該申請と同日中にテレビ電話機能を利用して認証手続きを終わらせ、申請後24時間以内に設立登記が完了するという手続です。
おそらく、マイナンバーカードを利用しての手続となるため、もしかしたらハードルが少し高いかもしれません。
個人的意見ですが、今後ひとり会社が増加傾向にあるため、このような設立手続きを利用したいという方は増えそうな気がします。
私もそれに対応できるように準備をしていきたいと考えています。
マイナンバーカードとオンライン化を普及させたい国の方針もあるのでしょう。
まとめ
実際にこの「スーパー・ファストトラック・オプション」みたいなことができるようになると、法人化したい個人事業主が増える気がしています。
簡単にできて便利なものは誰もが利用したいもの。
印鑑届書の提出が義務化でなくなるので、おそらく利用価値のある制度なのかと思っています。
今回は
『ますます副業から法人化が増える?会社設立がより簡単にできるようになる?』
に関する内容でした。
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参考書籍
株式会社のつくり方と運営 ’20〜’21年版 | ||||
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