不動産を売却するときに登記簿と記載されている住所が現在と異なる場合にどうすればいいか?
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
登記簿と現在の住所と異なっている場合に、不動産の売却や抵当権の抹消登記を予定しているあなたへ。
登記簿と現在の住所を一致させる必要があるため、所有権登記名義人住所変更の登記が必要です。
今回は住所変更の登記手続きについて触れます。
不動産を売却するときに登記簿と記載されている住所が現在と異なる場合にどうすればいいか?
住所を一致させないといけない理由とは?
不動産の登記簿には甲区と乙区があります。
甲区には所有権に関することが、乙区には所有権以外に関する内容が記載されます。
乙区に記載される代表例として、抵当権があります。
住宅ローンを使って家を建てた場合、担保として設定されるのが抵当権です。
もし、所有権を移転したり、抵当権を抹消する際、甲区で記載されている住所が異なる場合には、「所有権登記名義人住所変更」の登記が必要です。
なぜ必要かというと、登記簿と現在の住所が一致していないと所有者と同一人物だとみることができないからです。
なので、住所が現在と登記簿とことなるときは住所変更登記をしないと、次の手続にすすめることができないということになります。
住所変更登記手続きに申請期限はあるのか?
住所変更をして登記簿と現在の内容が変えない場合、なにかまずいことでもなるのか。
現状、住所変更してからいつまでに登記を申請しなければならないという決まりはありません。
なので、住所変更手続が必要になるまでは、おそらく登記簿の内容を変更しないままでいる方が多いでしょう。
これには実はデメリットがあり、住所を転々を変えている場合、住所がつながらないこともあります。
特に住所移転をしたのが数十年前とかになると、役所から住所をつなげることができる書面(住民票なり戸籍附票)が廃棄されてなくなっているということもあります。
現在は戸籍附票も一定期間保管されるようになりましたが、随分前に住所を変えている場合は要注意です。
住所変更登記手続はどのようにするのか
住所変更登記に必要となるのは、住民票もしくは戸籍附票です。
登記簿と現在の住所のつながりが分かるものを取得する必要があります。
転々と住所を変更しているような場合は、戸籍附票のほうが住所の繋がる可能性が高いです。
ちなみに登録免許税は不動産1つにつき1,000円です。
まとめ
転勤族でなければ、住所を変えた場合、登記簿と一致しなければ早めに住所変更登記をしたほうがいいです。
今回は
『不動産を売却するときに登記簿と記載されている住所が現在と異なる場合にどうすればいいか?[司法書士の業務日記]』
に関する内容でした。
不動産登記に関するブログで合わせて読みたい
住所変更登記に関するブログはこちらでも書いていますので、今回のと合わせて御覧ください。
不動産の登記簿の住所が変わった時いつまでに変更登記をすべきか?