公告をする方法ってなぜ官報が多いの?江戸川区の司法書士が解説します!

東京都江戸川区 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

今回は登記事項のひとつである「公告をする方法」があります。

これから会社を設立したいあなたは「公告をする方法」ってどんなものか理解していますか?

その疑問に答えていきます。

公告をする方法 なぜ「官報」が多いの?

会社が公告をする方法としては、会社法は以下の3つの方法が定められています。

・官報に掲載する方法
・時事に感じる事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
・電子公告

定款に公告方法を定めなければ、必然的に官報に記載する方法になります。

中小企業の場合、特段公告方法を定めていないことが多いです。

なので、告する方法は官報が多いのです。

ただ、最近の私の肌感覚でいくと「電子公告」にする会社も増えています。

公告をする方法 官報のほうが安上がり

個人事業主の法人成り(ひとり会社も含む)やスモールビジネスでの株式会社を設立する場合、官報は安上がりです。

日刊新聞紙に掲載してもらうとかなり高い金額がかかりますし、小さな会社で公告方法として選んでいるのは皆無です。

電子公告は、最近増えている感じがします。

ただ、時代の要請で「電子公告」を選んでいる会社はちょっと考えてください。

一定期間、公告は誰からも見れる状態にしておく必要があるのがちょっと面倒。

また、電子公告の場合、資本金の額の減資なり合併公告なり、電子公告調査機関に依頼する必要があります。

費用は官報公告と比べて少し高い感じです。

あとで触れますが、官報の場合、貸借対照表の公告については要旨だけ出せば足ります。

電子公告で貸借対照表を出す場合、要旨だけでは足りず、詳細な内容を出さないといけません。

しかも決算公告については5年間もホームページ上に掲載しておかないといけないので、管理が大変です。

なので、スモールビジネスで株式会社を設立する場合は、官報によるのが一番いいでしょう。

貸借対照表の公告は必ずいるの?

定時株主総会終了後、遅滞なく貸借対照表を公告しないといけません。

株式会社においては義務となっており、それを怠ると過料(罰金みたいなもの)が発生します。

ここは経営者のあなたは認識しておく必要があります。

今は中小企業でもコンプライアンスが叫ばれているので、それを怠るとリスクが発生するといっていいでしょう。

どんな規模の株式会社であれ、貸借対照表の公告は必要だと認識してください。

これが会社に対する信用度を高める一つの方法です。

まとめ

ちょっと脱線してしまいましたが、公告をする方法がなぜ官報が多いのかお分かりいただけたと思います。

日刊新聞紙はともかく、電子公告を採用すると、管理が大変であるということ。

コスト面から考えても、小さい事業を展開する予定の会社は官報を公告する方法で十分です。

そのうち、売上も上がり、会社に対する信用度を高めるのであれば、電子公告にすればいいでしょう。

eまとめ(今日の気づき)

会社設立のとき、公告をする方法を定款で定めておくべきである

公告をする方法は、官報による方法が一番選択されている

今後は公告をする方法として「電子公告」をする会社が増えるが、デメリットもあるので、採用するときにはしっかり考慮して決めるべき

今回は
『公告をする方法は官報がいいか電子公告がいいか 会社設立に強い江戸川区の司法書士行政書士が解説』
に関する内容でした。

あわせて読みたい

株式会社の場合、決算公告は義務です。そのあたりを詳しく書きました。

参考書籍

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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