東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
先日母校である日本大学法学部で、司法書士をこれから目指す人向きにガイダンスが行われました。
先輩司法書士ということで、私は10分間商業登記のことについて話しました。
どれだけ伝わったかわかりませんが、これからの司法書士の商業登記の果たす役割はなにか、私見を交え紹介します。
司法書士の商業登記はどんな仕事をするのか?
司法書士:小さな会社の「法務ドクター」の役割
商業登記は大小問わず登記簿に記載されている内容に変更が生じた場合、変更登記が必要です。
大会社であれば法務部があるので対応可能ですが、中小零細企業は法務対応できる人はほとんどいません。
最近は、ひな形議事録を用いて登記申請をしている会社もあるようですが、将来的なことを考えるとリスクは高いです。
そこで、登場するのは司法書士です。
司法書士は会社の手続に則りながら、依頼者と協議し、スケジュール管理をしながら書類を作成、登記申請をしていきます。
商業登記の立場から、経営のアドバイスをしていく、司法書士は「中小零細企業の法務ドクター」の役割を果たしているのです。
商業登記の昨今の問題点 司法書士の立場から
ここからは私見を交えて紹介します。
昨今、会社本店移転に関し、ひな形議事録を用いて登記申請をできるシステムがあるようです。
議事録は穴埋め形式でできているため、誰もが簡単に手続ができてしまいます。
果たしてそれでいいのでしょうか。
ひとり会社であればともかく、これから規模を拡大していく会社にあっては、議事録は大事な役割を果たしていきます。
それを安易な方法で手続をしてしまい、後日問題になったら責任はどうするのでしょうか。
会社は自分だけのものではなく、周りの方々の支えがあって成り立つもの。
なので、会社法の流れで手続をしているかのチェックは常に必要となります。
ひな形議事録は会社法のことを何も考えないでただ入力するだけなので、リスクが大きいです。
あとで問題になったときにどうするか考えた上で利用するのであれば、私はこれ以上のことはいいません・・・
AIの時代になろうとも、生き残る会社は機械に頼らず、自分の目でチェックできているかです。
つまり「ココロ」の部分をきちんとできているか、企業理念に基づいて経営できているか、それがこれからの生き残る会社だといえます。
あとは、中小零細企業でも今後はコンプライアンスがより大事になるので、リーガルチェックもより重要になります。
商業登記の観点から、司法書士の果たす役割は大きいです。
単に登記をするのではなく、全体の手続を踏まえ経営者にアドバイスしていくのが、これからの司法書士の商業登記のあり方だと私は考えます。
まとめ
先日の司法書士の商業登記の仕事の話をしてふと思ったことを追加して書きました。
司法書士の商業登記は今後会社全体を見渡しながら進めていく方向に進む、中小零細企業をサポートしていくことが重要だと考えます。
今回は
『司法書士の商業登記はどんな仕事をするのか?これからの司法書士の商業登記の果たす役割は?司法書士のおしごと日記』
に関する内容でした。
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