東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
ひとり会社の設立。
2019年は複業で法人化する人が増えると思っています。
法人化する際、株式会社にするか合同会社にするか迷う方がいます。
法人化の枠だけを設けたい場合は合同会社のほうがいいと書きました。
そうは書いても、最初から株式会社を設立したほうがいい場合もあります。
今回は、はじめから合同会社ではなく株式会社で設立したほうがいい場合を書きます。
最初から合同会社より株式会社を設立するほうがいい場合は?
はじめから株式会社設立のほうがいい理由1 合同会社を未だ知らない人が多い現実
正直、ただ法人化だけで、他との取引先もない場合は合同会社で十分です。
しかし、対外的取引、特に大手企業とあらかじめ取り式予定があれば、合同会社でいいかを考える必要があります。
また、はじめはひとり会社であるが、すぐにでも規模を大きくしたい、もしくはすぐにでも人を入れたり、取締役候補者を入れたりする場合、合同会社よりも株式会社がいいです。
合同会社でも規模を大きくできますが、どうしてもコンパクトで簡易な会社だと世間は見ています。
さらに、合同会社が誕生してから10年以上経過しているのに、未だ世間一般の方の多くは合同会社のことを詳しく知りません。
ある程度大きな事業展開をしたり、会社自体大きくしたい場合であり、さらに取引先に大企業がすでに決まっているのであれば、はじめから株式会社にすべきです。
株式会社がいい理由2 やはり信用度の問題が・・・
株式会社の場合、中小零細企業を問わずコンプライアンスが今後重要になります。
合同会社は決算公告がないとか、役員任期がないため、メリットだといえますが、一方でコンプライアンスの欠如にも繋がります。
もし、あなたの会社が大手企業と取引する予定であれば、相手方は会社の規模やコンプライアンスのところを見てきます。
となると、会社の信用度が大きな問題として出てきます。
なので、最初から取引先のことを考慮して株式会社を設立するのも一考です。
株式会社を設立する場合ですが、ありきたりのひな形定款を用いるのではなく、会社の思いなり、コンプライアンスに耐えうる定款にする必要があります。
取引先、特に金融機関はあなたの会社の定款をみて、会社のことを判断してきます。
それだけに耐えうる定款の内容を会社設立時に用意すべきです。
まとめ
会社設立、合同会社か株式会社どちらにするか。
まず迷われた場合、自分のビジネスを将来どうしたいのかという観点から決めてみてはいかがでしょうか。
最初は合同会社からスタートして時期をみて株式会社にしてもいいでしょうし、はじめから株式会社にすることも考えられます。
ただ、株式会社にする以上は毎年の決算公告や役員任期の登記は忘れずに!
今回は
『ひとり会社の設立 最初から合同会社より株式会社を設立するほうがいい場合は?』
に関する内容でした。
あわせて読みたい
合同会社で設立して、株式会社に組織変更したほうがいい場合を書きました。
こちらも御覧ください。
参考書籍
商業登記ハンドブック〔第3版〕
松井 信憲 商事法務 2015-05-20
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