東京都江戸川区葛西駅前 会社設立などの企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
会社設立登記を始め、商業登記では登記手続きのスケジュール管理が大事になることが多いです。
この日に登記をするためには、あらかじめやっておかないといけない手続きがいくつかあります。
今回は、商業登記とスケジュール管理の重要性について書きます。
登記申請までのスケジュール管理の重要性とは?
会社設立登記 登記申請日が会社成立日
はじめにスケジュール管理として重要な事例として、会社設立登記を取り上げます。
会社設立は登記申請日が会社成立の日。
大安とか1日とか占いとかで日付にこだわっている方が多いです。
その日に登記申請に持ち込むためには、定款の認証、出資金の払込、印鑑作成など事前準備が大事になります。
すべてが整っていればすぐにでも登記申請できますが、何もない状態の場合、1カ月くらい余裕をみて準備すべきです。
その間に目的を変えたいとか商号を変えたいとかあり得るので、ゆとりをもつことが大事です。
慌てて法人化したいという方がいますが、急いでやったところでミスがでてしまいます。
組織再編の登記申請はスケジュール管理が特に重要
続いて取り上げるのは、組織再編。
組織再編、例えば合併や会社分割の登記は、スケジュール管理が手続きをする上での最初の肝となります。
なぜかというと、スケジュールが間違えただけで、組織再編の効力が発生せず、会社経営にも影響が出るからです。
まずは組織再編したい日付を決め、遡って各種手続きの日付を決めていきます。
一番大事になってくるのは合併契約書や分割計画書などの契約書類の作成と債権者保護手続。
債権者保護手続は1カ月の期間がないと法律上効力が生じないので、より慎重になります。
官報で合併等の公告をしますが、官報販売所に申し込んだらすぐに掲載してくれるかというとそうではありません。
申込みをしてから2週間くらい経たないと掲載はしてくれません。
となると、組織再編の場合、最低でも2カ月、余裕をみて3カ月前から準備をしないといけなくなります。
登記申請はいつまでに行う必要があるのか?
意外と気づいていないのは登記申請期限。
変更登記については、変更してから2週間以内にしなければなりません。
特に役員変更登記は、選任懈怠等で登記申請が大幅に遅れている会社も散見されます。
役員の任期管理も立派なスケジュール管理です。
実は任期の数え方も意外とややこしく、後任者や増員取締役の任期満了時期など定款の内容で任期が左右されるので、注意が必要です。
あと、任期途中で決算期が変わると、本来の任期満了のときより短くなりますのでお気をつけください、
まとめ
商業登記のスケジュール管理は、登記申請できるかどうかで変わってくることがあります。
とくに役員の任期のスケジュール管理は要注意といえるでしょう。
今回は
『小さな会社の法務 登記申請までのスケジュール管理の重要性とは?』
に関する内容でした。
あわせて読みたい
役員の任期の数え方については、こちらのブログも御覧ください。
参考書籍
中小企業の戦略的会社法務と登記
今川嘉文 中央経済社 2016-09-24
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事例で学ぶ会社法実務〔全訂版〕
金子 登志雄,立花 宏,幸先 裕明 中央経済社 2018-04-18
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