東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
最近、副業やスモールビジネス、シルバー起業で合同会社の設立が増えてきています。
私も、コンパクトビジネスでひとりで事業をしたいのであれば、合同会社をおすすめしています。
でも注意していただくことが・・・
ひとりで法人設立したいなら合同会社にしなさい!でも注意が・・・
ひとり会社の場合合同会社がいい理由とは?
私は、以下の目的で起業する方は合同会社をおすすめします。
特にひとりでビジネス展開する方は、合同会がなおさらおすすめです。
- 自分一人で他に人を雇う予定が全く無い
- 最初からお金をかけず開業したい、とにかく運営コストを極力少なくしたい
- 自分ひとりでとにかくやっていきたい。規模をそこまで大きくしない
特にスモールビジネス、副業での法人設立、ボランティアに類似の収益事業が多い場合や、シニア起業等が合同会社に向いています。
ますますスモールビジネスでひとり会社の場合、合同会社が向きます!
東京商工リサーチによると、
「2017年1月-12月に全国で新設された法人(以下、新設法人)は、13万1,981社(前年比3.1%増)で、2010年以来、8年連続で前年を上回った。なかでも「合同会社」は2万7,039社(同14.4%増)と急増ぶりが際立った」(上記記事より)
「新設法人に占める「合同会社」の構成比は年々上昇し、2013年の13.1%から2017年は20.4%に上昇、2割を超えて新設法人の5社に1社にまで増えている」
「構成比トップは、サービス業他で38.7%を占めた」
(いずれも上記記事より)
法務省の統計によると、更に顕著です。
「2017年に国内で設立された企業約11万8,000社の23%が合同会社だった。2018年は4月まででこれが25%近くまで高まっている。」
いずれにしても新設法人で合同会社を選択している方も多くいる現状がお分かりいただけるでしょう。
合同会社のメリットとは何か?
合同会社のメリットは
- とにかく設立時のコストが安い
- 設立後も会社運営にかかるコストが安い
- 会社運営も機動性が株式会社と比べスピーディー
が挙げられます。
特に、会社設立時に定款認証が不要で、登録免許税も株式会社と比べ9万円やすいとなると、合同会社設立を選ぶ方も増えるでしょう。
更に合同会社を設立した後も、決算公告は要らない、みなし解散制度は導入されないなど運用面のコストも株式会社と比べ安価です。
合同会社のデメリットは?
ひとり合同会社でも定款はきちんとしたものを設立当初から備えておく必要があります。
定款認証が不要だからといって、法務省や合同会社の書籍の定款雛形で10条にも満たない定款を作成しているようではだめです。
万が一自分の身に何かあった場合、10条以下定款だと会社はたちまち解散されます。
合同会社設立は、定款が命で、プロが作る会社が合同会社と言われているくらいです。
費用がかかっても、合同会社に詳しい専門家に依頼するべきです。
報酬等を支払うコストを考えないと後々大変なことになります。
まとめ
合同会社はこれからどんどん増えていき、近い将来、設立は合同会社でという比率が更に増加するでしょう。
そのときに合同会社はコストが安いからといって定款をしっかり整備しないと、後々問題になることをしっかり意識してください。
今回は
『ひとりで会社を作るなら合同会社に!でも注意が・・・』
に関する内容でした。
あわせて読みたい
合同会社の定款については、こちらでも紹介していますので、あわせて御覧ください。
参考書籍
合同会社の法制度と税制〔第二版〕
金城 満珠男・酒井 健太郎・内田 光 税務経理協会 2015-09-18
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合同会社のモデル定款―利用目的別8類型―
江頭 憲治郎 商事法務 2016-05-25
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5つの定款モデルで自由自在 「合同会社」設立・運営のすべて
神﨑 満治郎 中央経済社 2014-08-26
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