合同会社 設立当初からの定款を一度見直してみてはいかがですか?実はリスクが・・・

東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。

はじめに

会社法が施行されてから12年。
そのとき、新しい会社形態として誕生したのが合同会社。

ここ最近、だいぶ合同会社の認知度が高まっていて、1年間の設立件数も2万件を超えています。

ところで、合同会社を設立してから、定款はどうしていますか?

今回は、既に合同会社を設立している方、もしくはこれから合同会社を設立しようとしている方にはぜひ読んでほしい内容です。

合同会社 設立当初からの定款を一度見直してみてはいかがですか?

あなたの会社の合同会社の定款の条項は全部で何条?

既に合同会社を設立している経営者のあなた。

定款をみて、条項数が何条あるか確認してください。

条項が20条とかあればそれなりに問題ないでしょうが、条項が8条とか9条しかない合同会社は要注意です。

おそらく法務省の雛形定款をそのまま用いて会社設立をしている可能性が高いです。

この定款だとなぜだめなのか、ちょっと解説していきます。

ある条項がないとあなたの会社は突然解散事由に・・・

合同会社の場合、社員がひとりもいなくなると、会社法の定めによって当然に解散します。

「社員がひとりもいなくなる」ということは実際にあるのでしょうか?

実は、ありえる話です。

ひとり合同会社の場合、社員が亡くなってしまうと、定款にある規定がないと相続人に当然に社員の地位が相続されることがありません。

会社法608条1項の規定により、社員の地位を相続人に承継する旨の定款の規定がないと、ひとり合同会社の場合、社員が亡くなった段階で、自動的に解散になります。

(相続及び合併の場合の特則)
第608条
持分会社は、その社員が死亡した場合又は合併により消滅した場合における当該社員の相続人その他の一般承継人が当該社員の持分を承継する旨を定款で定めることができる。

軌道に乗っている会社が社員の持分の承継の規定を定款にないと、何もできなくなります。

特にシニア企業でひとり合同会社を設立している場合は要注意です。

実は、法務省が掲載している合同会社の設立登記の添付書類の定款の雛形には、会社法608条1項の特則の規定は一切盛り込まれていないのです。

会社法施行時に合同会社を設立した方は要注意!

会社法施行当時は定款に関する資料は何もなく、法務省の雛形定款で対応せざるを得なかったことも想定されます。

また、司法書士や行政書士に合同会社設立を依頼したあなたももう一度定款を見てください。

もしかしたら、専門家でも法務省の雛形定款を用いている可能性があります。

定款条項数を確認し、見直しが必要であれば早めに対処する必要があります。

まとめ

合同会社の設立は定款にはじまり、定款に終わるとおっしゃった方がいます。

合同会社は法務省の書式の雛形を見ていると簡単にしかも安くできると錯覚しがち。

実は大きな落とし穴が待っていることを意識してください。

既に合同会社を設立した方は今一度定款の内容を確認し、これから合同会社を設立した方は定款事例集を見ながら会社設立をするようにしてください。

今回は
『合同会社 設立当初からの定款を一度見直してみてはいかがですか?実はリスクが・・・』
に関する内容でした。

あわせて読みたい

こちらのブログでも、社員の承継に関する特則がないと、自動解散になることが書かれています。
あわせて御覧ください。

参考書籍

合同会社のモデル定款―利用目的別8類型―

江頭 憲治郎 商事法務 2016-05-25
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5つの定款モデルで自由自在 「合同会社」設立・運営のすべて

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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
会社設立・企業法務・相続を得意としています。
趣味は鉄道(撮り鉄・乗り鉄両方です)・ランニングです。
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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