最近の会社法・商業登記実務に関する動向
最近になって、会社法・商業登記関連について、様々な動きがあります。
来年早々にも、みなし解散、外資系の登記規制の一部撤廃、役員に関する商業登記規則の改正、さらには会社法自体の改正と立て続けにあります。
平成26年12月3日現在で分かっている情報をまとめてみました。
外資系の登記規制を廃止 日本居住の代表者がいなくても法人登記可能に
外国会社の日本における代表者は、そのうちの一人以上が日本に住所を有する者である必要があります。
外国の会社が日本法人を立ち上げるとき、日本に住所がないと現状は設立登記を行うことができませんでした。
しかし、その規制が撤廃されるかもしれないというニュースが飛び込んできました。
日本に代表者を置く場合、日本に住所がなくても、設立登記が可能になったわけです。
結構大きな変更点になります。
来年早々から運用をはじめるようなので、注目したいところです。
法務省、外資系の登記規制を年内に廃止-日本居住の代表者がいなくても法人登記可能に(日刊工業新聞より)
みなし解散について
株式会社でしばらく登記を申請していない会社について、整理をしようとする趣旨で行われています。
法務局から、来年1月の一定時期までに役員変更などの登記をしないと、法務局で勝手に解散登記がされていまいます。
おそらく該当する会社には通知がいっていますので、早めに対処してください。
というか、既に会社の機能を果たしていない会社はこの機会に自ら解散登記を入れるべきでしょう。
詳しくはこちらのページを御覧ください。
来年2月には商業登記規則も変わる予定
来年2月には、商業登記規則も変わる予定です。
変更点は
- 登記簿の役員欄に戸籍上の氏名と旧姓を併記できる
- 取締役の就任登記時に住民票などの公的証明書の提出を求める
- 役員辞任の時に実印押印と印鑑証明書の提出を求める
これは実務にとっても大きい改正です。
この内容については、以前私のブログでも詳細に書きました。
ぜひご覧ください。
中小企業の経営者の皆様! 商業登記規則が改正されますよ! | 司法書士行政書士きりがやブログ(きりログ)
会社法の改正
会社法の改正については来春の予定です。
噂ですが、来年5月になるのではないかといわれています。
コンプライアンスや合併こちらは大会社が対象になります
ただ、監査役の権限の範囲についての登記や募集株式発行の際の総数引受契約に関する部分は中小企業でも影響がでます。
まとめ
来年にかけて、会社法と商業登記法並びに関連法令の改正が立て続けに予定されています。
経営者の皆様は注目していただきたく存じます。
私も情報が入り次第、逐次このブログ等で書いていきます。
経営者の皆様は自分の会社の適性に合わせて、取り入れていただく必要があると思います。
<関連書籍>
外国会社と登記〔全訂版〕 | ||||
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商業登記ハンドブック | ||||
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