商業登記規則改正
実務上大きな変更が! 中小企業の経営者の皆様へ。
商業登記規則が改正されるようですよ!
法務省はこれから商業登記規則の改正についてパブリックコメントを付した上で、
来年2月から実施したい考えのようです。
今回の変更点は大きく分けて3つ。
- 登記簿の役員欄に戸籍上の氏名と旧姓を併記できる
- 取締役の就任登記時に住民票などの公的証明書の提出を求める
- 役員辞任の時に辞任届に実印押印と印鑑証明書の提出を求める
順に見ていきましょう。
登記事項証明書の役員欄に旧姓併記可能に
法務省は13日、企業の商号や事業目的、役員、所在地などを記載する商業登記簿について、役員欄に旧姓を併記できるよう商業登記規則を改正すると発表した。現在は戸籍名しか記載を認めていないため、結婚などで役員の姓が変わった場合に同一人物かどうか判然としないと指摘されていた。女性の活躍促進を掲げる安倍内閣の方針に沿った取り組みだ。 [時事通信社]
新聞記事から引用しましたが、登記簿に旧姓を併記できることになること。
これは、実務にとって大きな変更です。
今までは、登記事項証明書には、現在の戸籍名を載せなければなりませんでした。
旧姓を併記できれば、取引上の安全を確保されるので、
より現実に合った登記簿になりますね。
また、旧姓でお仕事されている方も、メリットが大きい改正です。
他の2つの改正も大きい
実は、私自身、他の2つの改正のほうが、実務上影響を与えそうな気がします。
取締役の就任登記時に住民票などの公的証明書の提出を求める
役員辞任の時に辞任届に実印押印と印鑑証明書の提出を求める
より、登記の実体の確保が求められた改正だといえます。
私が注目しているのが、
役員辞任の時に実印の押印と印鑑証明書の提出を求めること。
辞任する役員が本当にこれで間違いないのか、
実体に合っているかの申請担保をより強化したことは評価に値します。
辞任届に関する改正は、私は賛成です!
まとめ
来春行われるであろう会社法改正は
中小企業にとっては監査役の権限の登記事項について以外は
ほとんど影響することはありません。
しかし、今回の3つの商業登記規則の改正は、
中小企業にとって会社法の改正よりも大きいです。
注目に値するでしょう!
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