東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
速報です。
法務省から、商業登記の登記申請書にフリガナをつけて登記申請するようにとの通知が出されました。
フリガナを付けることで2018年4月2日以降順次法人番号等公表サイトでフリガナ情報が公示される運びとなりました。
今回は登記申請書にフリガナを記載する意味等を紹介します。
速報 商業登記の登記申請書にフリガナを記載することに!2018年3月12日から
なぜ登記申請書にフリガナを付けるのか?
「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(平成29年5月30日閣議決定)の別表において、「法人が活動しやすい環境を実現するべく、法人名のフリガナ表記については、(略)登記手続の申請の際にフリガナの記載を求めるとともに、法人番号公表サイトにおけるフリガナ情報の提供を開始」することが決定されました。
これを受け、平成30年3月12日以降、商業・法人登記の申請を行う場合には、登記申請書に法人名のフリガナを記載していただくとともに、平成30年4月2日以降、フリガナ情報が法人番号公表サイトを通じて公表されることとなります
(「内閣官房・法務省・国税庁からのお知らせ」より抜粋)
最近、名前の読み方が分からない法人等が多くなっていることにも配慮して、フリガナを付けることになったと思われます。
ローマ字で記載されている商号で読み方がわかりづらい会社もあるので、この制度は便利なのかと思います。
登記申請書にどのように記載するのか?
まず、登記申請書にフリガナをつけなければならないのはいつからか?
2012年3月12日以降に法務局に登記申請する場合に、フリガナを付ける必要があります。
フリガナを付ける場所ですが、登記申請書に商号や名称を記載しますが、その商号や名称の上にフリガナを記載します。
フリガナは、法人の種類を表す部分(「株式会社」、「一般社団法人」など)を除いて、片仮名で、スペースを空けずに詰めて記載することになるようです。
もし、2018年3月12日以降に登記申請をする際にフリガナを記載するのを失念した場合、法務局から補正の通知もしくは問い合わせが来ると思われます。(2018年2月2日の段階では不明)
登記申請書にフリガナを付けることは何を意味するのか?
登記申請書にフリガナを付けることで、法人番号公表サイトを通じて公表・データ提供されます。
2018年4月2日から順次公表されるとのことです。
もし、フリガナを届けていない場合は、税務署に提出された届出書等に記載されているフリガナがそのまま法人番号公表サイトに公表されるようです。
特例有限会社や合同会社の場合、登記事項に変更がない限り、登記申請する機会がないかと思います。
その場合フリガナを申し出たいときはどうすればいいのか?
資料によると、商業・法人登記申請の機会がない場合には、フリガナに関する申出書を管轄の法務局に提出して、フリガナを登録することが可能とのこと。
この場合には、手数料はかからないようです。
フリガナに関する申出書には、法人の代表者が管轄法務局に提出している印鑑を押すことになっています。
特例有限会社や合同会社で登記事項に変更がないかこの時期に履歴事項全部証明書を取得して確認するのもありかと思います。
登記事項証明書にはフリガナは記載されないのか?
現時点では、登記事項証明書にはフリガナは記載されていません。
2018年3月12日以降、登記申請書にフリガナを記載しても、登記事項証明書にはフリガナは記載されません。
これは現行のままです。
登記簿の記載事項については会社法や商業登記法や商業登記規則で決められています。
もしフリガナを記載することになれば、法改正が必要になると思われます。
今回は法改正に間に合わなかったため、とりあえず法人番号公表サイトでフリガナ情報の公表が先にされたのだと思われます。
もしかしたら、近い将来、法律が改正されて、登記簿にも商号や法人のフリガナが記載されるかもしれません。
まとめ
2018年3月12日以降に商業・法人登記を申請する際にはフリガナを忘れないように注意して下さい。
もし、当分商業法人登記を申請する予定がなければフリガナに関する申出書を法務局に提出するのも検討する余地はあるかもしれません。
このことについては、また情報が入り次第ブログで紹介します。
今回は
『速報 商業登記の登記申請書にあなたの会社の商号のフリガナを記載することに!2018年3月12日から』
に関する内容でした。
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