定款～これからの会社設立で大事になるかも？【司法書士の会社設立日記】

東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。

はじめに

これからの時代、会社設立の申請
についての窓口が一つに
なるかもしれません。

法務局に提出する会社設立登記、
税務署に提出する開業届や
労働基準監督署や社会保険庁に
提出する書類など、すべての手続が
もしかしたら、簡易にできる時代が
くるかもしれません。

そうなると一番大事になるのが
会社の根本規則を定める「定款」
になると思います。

どのような定款を作成すれば、
他の会社と差別化を図ることができるので
しょうか。

定款～会社設立で大事になるかも？

定款はあなたの会社の根本規則が書かれています！

定款は会社の重要な運営方法を
定める大事なものです。

一つの例を紹介します。

定款に違反した株主総会の決議は、
決議取消の対象になります。

特に中小零細企業で紛争になると
細かいところで突っ込まれてしまい
会社経営がたちまちうまくいかなく
なるリスクが潜んでいます。

このように、会社の定款は法律と
同じだと思っていいです。

会社の定款は絶対的に記載しなければ
ならないもの、定款に記載しなければ
効力が生じないもの、定款に任意に記載
するものをうまく組み合わせることが
重要です。

会社ごとにオリジナルとなる定款が
あってもいいのです。

定款に必要最低限のものだけを記載するかどうか

最近の会社は定款をインターネットで
公開しているところもあります。

逆に、定款はその会社の運営で
必要最低限の条項のみを記載している
会社もあります。

ここは会社ごとの戦略になるでしょう。

定款で記載していないものは会社法の規定
に従います。

ただ、会社法は1,000条以上の条項があり、
それをすべて覚えきることは不可能です。

私は、会社法に条文があっても、
あなたの会社に必要な条文があれば
極力定款に記載するべきだと思っています。

定款を見れば、会社の法律的なことが
分かるものを作り上げていくことが
大事だと感じています。

定款は会社ごとの個性があっていいはず

法務省でも定款の雛形が公開されて
いますし、インターネットの至るところに
会社設立の書類の雛形が公開され、
定款も公開されています。

さらには、会社設立の書籍にも
定款の雛形が記載されています。

しかし、株式会社や合同会社の定款が
雛形どおりだと、運営上支障を生じる
こともあります。

よくこのブログで書いていますが、
雛形には株式会社の役員の任期を10年に
している例を見かけます。

ただ、全部の会社が任期を10年にする
べきではなく、取締役が複数いる場合など
事情に応じて変えなければなりません。

定款を雛形どおりにはせず、
自分の会社の実情に合わせて条項を
設けることが重要です。

まとめ

これから会社設立も簡単にできるように
なると、定款の重要性がさらに
注目されると感じています。

定款を制するものが会社設立を制する
合同会社ではそのように言われていますが、
株式会社でもそういう時代になると
思います。

会社設立の際、定款の位置づけをもっと
考えてみてはいかがですか？

参考書籍

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