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公開会社と上場会社は意味が同じなの?
会社法で出てくる「公開会社」
よく「上場会社」と違いを聞かれます。
似ているイメージですが、実際はどうなのか
今回書いていきます。
そもそも「公開会社」って何?
公開会社は会社法でててきます。
公開会社とは、
発行する全部の株式又は一部の
株式の内容として譲渡承認を要する旨の
定款の定めを設けていない株式会社
のことをいいます。
これと対になるのが非公開会社で
発行する全部の株式について譲渡制限の
ある会社
をいいます。
日本の大部分の会社が非公開会社です。
非公開会社は閉鎖的な会社で、
株式の異動が少なく、経営者が大部分の
株式を持っていることがほとんどです。
所有と経営も分離しているとは言いがたい
です。
なので、
会社の機関を簡素化できたり、
役員の任期を最大10年まで伸ばせたり
できます。
一方、公開会社の場合、所有と経営が
完全に分離されており、株主も多いことが
想定されています。
公開会社と上場会社の違いは?
そうなると、公開会社と上場会社
似ていると思いがちですが、違います。
上場会社とは、
金融商品取引所(証券取引所)に
株式を公開している会社
のことをいいます。
上場会社は必ず公開会社ですが、
公開会社は必ずしも上場会社とは
いえません。
公開会社といえども、
必ずしも株式を公開しているわけでは
ありません。
その例として「公開小会社」があります。
公開小会社とは?
昭和20年から30年ころに設立された
株式会社で、株式の譲渡制限を設けて
いない会社が多くありました。
その時代は、そもそも
株式譲渡制限の制度自体なく
ずっときていました。
ただ、平成18年の会社法改正前までは
小会社特例が適用されていました。
なので「公開小会社」といわれています。
平成18年の会社法改正で、
この会社は監査役の権限が自動的に拡大され、
監査役の任期が一度満了したりと、
実務も混乱していました。
まとめ
公開会社と上場会社。
同じことをいっていると思っている方も
いたでしょう。
でも、
取引所に上場しているか否かの
違いがある
ということを認識してください。
参考書籍の紹介
非公開会社・子会社のための会社法実務ハンドブック
辺見 紀男,武井 洋一 商事法務 2015-04-09
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