こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
今や、多くの方が独り身で生涯を過ごす時代。
家族や親戚付き合いが少ない方が不動産を所有している場合、将来の相続に関して考えるべき点がいくつかあります。
ここでは、独り身であるがゆえの相続の問題点と、その対策についてわかりやすくお伝えします。
相続人がいない場合の問題
独り身の方が不動産を所有している場合、まず考えなければならないのは「誰が不動産を相続するのか」という点です。
一般的に、相続人は配偶者や子どもが優先されますが、独り身の方にはこれらの近親者がいない場合が多いです。
そのため、兄弟姉妹や甥・姪が相続人となることが多くなりますが、彼らが遠方に住んでいたり、疎遠であったりする場合、遺産分割の調整が難航するケースが多く見られます。
相続人がいない場合には、最終的に不動産が国庫に帰属することもあり、意図しない形で財産が処理されてしまうこともあります。
せっかくの財産が親しい人や団体に渡らず、最終的に国のものになるのは避けたいと感じる方も多いでしょう。
誰に引き継いでもらうかが不明確
独り身の方が不動産を持っていると、誰にその不動産を相続させるか決まっていないことが多いです。
これにより、遺言書がない場合には法定相続人間での調整が必要となり、手続きが煩雑化する可能性があります。
また、相続人が遠くに住んでいると、不動産の管理や売却が難しくなり、資産がそのまま放置されることも考えられます。
遺産管理や相続手続きの難しさ
独り身の方が亡くなった後、不動産を管理する人がすぐに見つからないと、空き家状態になることが多いです。
これが長期化すると、物件が劣化し、資産価値が下がるリスクがあります。
また、相続手続きを進める際には、法的な手続きや書類が多く求められます。
独り身の方の場合、親戚などと協力して進めることが難しいため、相続手続きの進行が滞ることもあります。
独り身のための対策:遺言書の作成
独り身の方が安心して不動産を相続できるようにするためには、遺言書の作成が重要です。
遺言書があると、誰に不動産を引き継がせたいかを明確に伝えることができ、相続人がいない場合でも財産の分配方法を自分で指定することができます。
また、親しい友人や慈善団体など、自分が信頼できる相手に資産を託すことも可能です。
専門家との相談:信託や後見制度の活用
独り身で、相続についての手続きや管理が心配な場合、専門家との相談が有効です。
例えば、不動産を信託に入れて、自分が亡くなった後の管理や処分を専門家に託すことで、不動産が放置されることを防げます。
また、任意後見制度を活用することで、判断能力が低下した際の不動産管理を任意後見人に任せられます。
これにより、自身の意思に基づいた相続の準備ができます。
まとめ
おひとり様が不動産を所有している場合、相続に関する準備が遅れると、資産が思わぬ形で処理されてしまうリスクがあります。
適切な準備を行い、遺言書の作成や信託制度の活用など、自身が安心できる相続の形を整えておくことが大切です。
独り身だからこそ、自分の意思を尊重し、相続に関する計画を立てておくことで、将来への不安を軽減できます。
江戸川区船堀、宇喜田、葛西、東小松川地域にお住まいの方で、相続・会社経営(商業登記を軸とした企業法務)に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
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今回は
『おひとり様の不動産相続問題:知っておきたい対策』
に関する内容でした。
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