なぜ相続問題が起きるのか?親への相続対策のすすめ方

こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに 

相続は、家族にとって避けられない重要な問題です。

しかし、相続に関するトラブルが起こるケースが後を絶ちません。

特に、相続人同士が意見を対立させることによって、家族間の関係が悪化してしまうこともあります。

こうした相続問題は、事前に対策を取っておくことで未然に防ぐことができます。

今回は、なぜ相続問題が発生するのか、その原因を解説するとともに、子から親に対して相続対策を促すためのポイントもお話しします。

なぜ相続問題が起きるのか?

相続問題が発生する主な原因は、財産分配や相続人間の意見の対立です。

以下のような理由がよく見られます。

財産の分け方で揉める

相続人が複数いる場合、どのように財産を分けるかで意見が対立しがちです。

不動産などの分割が難しい財産は、特に争いの原因になりやすいです。

たとえば、兄弟間で「誰がどの不動産を相続するか」「公平に分ける方法は何か」を巡ってトラブルが発生します。

遺言書がない、もしくは内容が不明確

遺言書が残されていない場合、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。

この際、全員が納得できる解決策を見つけることが難しいことが多く、意見の食い違いが原因で争いに発展します。

また、遺言書があっても、その内容が曖昧だと誤解を招きやすく、相続トラブルの要因となります。

親族間の感情的な対立

過去の家族間の問題が相続時に表面化し、遺産分割協議の中で感情的な対立が激化することもあります。

特に、親の介護をめぐる不満や、親との関係性による不平等感が対立の火種になることがあります。

生前相続対策の重要性

相続問題を防ぐためには、生前に適切な相続対策を行うことが大切です。

親が元気なうちに対策を進めることで、相続トラブルを未然に防ぐことができます。

財産の見える化

まずは、親が所有している財産を把握し、家族全員に共有することが重要です。

エンディングノートなどを活用して、親がどのような財産を持っているのかを整理しておくと、相続時に混乱が起きにくくなります。

これにより、親がどのように財産を分けたいかを明確にしておくことが可能です。

遺言書の作成

親が自分の意思をしっかりと伝えるために、遺言書を作成することは非常に重要です。

遺言書があれば、相続人全員が親の意思に基づいて財産を分けることができ、無駄な争いを防ぐことができます。

遺言書の内容が不明確でないよう、弁護士や司法書士といった専門家のサポートを受けるのがよいでしょう。

贈与を活用する

生前に財産の一部を子供に贈与することも、相続問題を防ぐための有効な手段です。

毎年の贈与で非課税枠を活用し、財産を少しずつ分け与えることで、相続時のトラブルを軽減することができます。

親に相続対策をすすめるときのポイント

親に対して相続対策を進めたいと思っていても、どう切り出せばよいか悩むこともあるでしょう。

以下のようなポイントを押さえて話すことで、親に協力を促すことができます。

家族の未来を守るために話し合う

相続の話をする際は、「親の財産をどうするか」というテーマではなく、「家族全員が将来困らないための準備」として話を切り出すのが効果的です。

相続対策は家族全員の安心を守るためのものだと強調し、親に協力をお願いしましょう。

無理に話を進めない

相続の話はデリケートな問題なので、親が話を避けたいと感じたときは無理に進めないことも大切です。

まずは少しずつ、相続に関する基本的な知識を共有しながら、時間をかけて進めるのが良いです。

専門家に頼る

家族間で相続の話をするのが難しい場合は、専門家に相談するのも一つの方法です。

司法書士や弁護士、税理士などの専門家に協力を求めることで、相続対策がスムーズに進むこともあります。

まとめ

相続問題を防ぐためには、親が元気なうちに対策を進めておくことが重要です。

財産の見える化や遺言書の作成、生前贈与などの対策を行い、家族全員が安心して相続を迎えられるようにしましょう。

親に対して相続対策を進める際は、家族全員の未来を守るための準備だと説明し、無理なく進めることが大切です。

専門家の力を借りることで、スムーズに話し合いを進めることができる場合もありますので、ぜひ早めに相談してみてください。

この内容が少しでもお役に立てば幸いです。

江戸川区船堀、宇喜田、葛西、東小松川地域にお住まいの方で、相続・会社経営(商業登記を軸とした企業法務)に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所までご相談ください。

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今回は
『なぜ相続問題が起きるのか?親への相続対策のすすめ方』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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