東京都江戸川区 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
個人的に小さな会社の企業法務として最近興味がある分野は「電子化と署名」。
これからどの規模の会社であろうと「電子化と署名」の問題は避けられません。
今回は10月に某所でミニ講義をしてきたレジュメをもとに書いていきます。
電子化と署名について 電子契約とは?
そもそも電子契約って何でしょうか?
あまり定義を知らないと思うので紹介します。
電子契約とは、紙の書類に代えて電子文書を作成して契約するものをいいます。
電子署名を施した電子ファイルをインターネット上で交換して、企業が保有するサーバーやクラウドに保管しておく契約が電子契約だと理解してください。
電子契約だと紙でないから裁判の証拠にならないと思っている方もいるでしょう。
しかし、電子契約であっても、押印や手書き署名で作成された書面の契約書と同様に裁判の証拠として扱われることになっています。
今後も電子契約は増えてくるでしょう。
電子化と署名について 電子署名とは?
電子契約のところで「電子署名」という言葉が出てきたので、先に電子署名の定義を紹介します。
電子署名とは、押印に代わる電子的な措置をいいます。
パソコンに押印できないので、データにサインするというイメージでしょうか。
電子署名には2種類あって、デジタル署名とタブレット等による手書きのサインがあります。
電子署名法でいう電子署名はデジタル署名のみとされています。
なお、タブレット等による手書きのサインは、携帯ショップで署名する際にダブレットでペンを使ってなぞるのをイメージするといいでしょう。
電子化と署名について 電子契約のメリット・デメリットとは?
電子契約を導入するに際して、メリット・デメリットを知っておくことは重要です。
メリットとしては、以下のことがあげられます。
・印鑑のように物理的位置に限らないため、リモートワークにも対応できる
・印紙代が不要
・事務処理費用が削減できる
印紙代が不要というのは、株式会社の定款認証をイメージするといいです。
紙で定款の認証を受ける場合は、印紙代4万円が必要ですが、電子署名の場合は不要です。
メリットがあれば、当然デメリットも存在します。
・一度電子契約をしてしまうと撤回が難しい(面倒)
・バックデートができない
となります。
電子契約を締結してその後撤回はなかなかありませんが、紙のように取り戻すことはできません。
なので、本件電子契約について撤回を受け入れた内容の電子文書を作成させる方法によるのが実務での扱いです。
まとめ(今回の気づき)
電子契約はこれからの実務で利用される頻度が高くなる
電子契約も紙の契約のようなイメージで対応することになる
撤回は面倒なので十分に注意する
今回は
『電子化と署名について 知っておいたほうがいいことを江戸川区の司法書士・行政書士が解説します』
に関する内容でした。
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