東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
先日東京司法書士会の専門研修に参加して
きました。
テーマは「議事録作成の実務と実践」
前回は株主リストの議事録援用の件を
書きました。
その他、講義内での気づきをいくつか
紹介します。
なお、ブログの記載で、一部私見のところが
あることをご承知ください。
「議事録作成の実務と実践」セミナーでの気づき 種類株主総会についてと会社法の改正?
会社法の改正がまた行われるかも?
議事録についての直接の内容ではありませんが、
講義の冒頭、会社法制の改正について
法制審議会で審議されているという話が
ありました。
数年後、会社法の改正があるかもしれません。
法制審議会第178回会議、『会社法制
(企業統治等関係)の見直し』の資料より、
主な改正となりそうな内容は以下のとおり
です。
- 株主総会に関する手続の合理化
- 役員に適切なインセンティブを付与するための規律の整備
- 社債の管理の在り方の見直し、
- 社外取締役を置くことの義務付け
など、企業統治等に関する規律の見直しが
主な内容です。
株主が株主総会に議案を提案する権利を
乱用しないようにするための措置も今回の
改正の議論になるとのことです。
中小零細企業には直接影響はないですが、
大企業ではそれなりに影響を及ぼしそうです。
種類株主総会決議についての考察
種類株式を発行している会社で、中小零細
企業で多いのは「役員選任についての種類
株式」
この場合、通常の株主総会の他に、その種類
の株主のみの種類株主総会を開く必要が
あります。
種類株主総会は
-
会社の特定の行為がある種類の株主に
損害を及ぼすおそれがあるとき -
種類株式の内容として種類株主の決議を
要する旨の定めがあるとき
に必要とされます。
種類株主総会と通常の株主総会の両方が
必要となる場合で、株主が両方一緒のことも
多々あります。
たとえ株主が同一であっても、法的には
種類株主総会と通常の株主総会とは別の機関
決定と位置づけられています。
なので、形式的には各別に手続きを行い、
議事録についても各別に作成するのが実務的
には無難のようです。
なお、2回に分けて開催する必要はないとの
こと。
同じ決議を2回やっても意味ないですよね。
まとめ
会社法改正の予定があるというのには
ちょっと驚いています。
中小零細企業には今回の会社法改正は
あまり影響がないと思われますが、
ちょっと注目ですね。
あとは種類株主総会については、
同一構成員であっても形式的には
手続きは別個に行い、
議事録も別々に分けるのが無難です。
他にも「議事録作成の実務と実践」セミナー
での気付きがありましたので、改めて紹介
します。
今回は
『「議事録作成の実務と実践」セミナーでの気づき
種類株主総会についてと会社法の改正?』
に関する内容でした。
参考書籍
議事録作成の実務と実践
早川 将和,稲垣 裕行,西岡 祐輔 レクシスネクシス・ジャパン 2016-05-31
|
論点解説 商業登記法コンメンタール
神﨑 満治郎,金子 登志雄,鈴木 龍介,尾方 宏行,小野 絵里,北詰 健太郎,喜屋武 力,草薙 智和,幸先 裕明,立花 宏 きんざい 2017-02-14
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