中小零細企業と不動産取引 利益相反取引に該当する場合

東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。

はじめに

中小零細企業と経営者が取引をすることは頻繁にあります。

そのときに経営者に有利となり会社にとって不利益な取引があると、会社にとって一大事!

そういう取引をする際に、何かやっておくことは必要でしょうか?

今回は株式会社に焦点をあてて解説していきます。

中小零細企業と不動産登記 利益相反取引に該当する場合

利益相反取引とは何か?

まずは「利益相反取引」に関する定義を書きます。

利益相反取引とは、会社と取締役の利益が相反する取引のことをいいます。

具体的には自分が所属する会社や組織に不利益を与える一方、自分または第三者に利益をもたらす取引のことをを指します。

利益相反取引は会社の利益を犠牲にして取締役が自己または第三者の利益を図るおそれがあるため、承認を得てから行う必要があります。

取締役会非設置会社の場合は株主総会、取締役会設置会社では取締役会で利益相反取引の承認を受けます。

そして、利益相反取引で会社に損害を与えた場合には損害賠償責任を負うことになります。

どのような場合に利益相反取引に当たるか?

会社法では、

取締役が自己又は第三者のために株式会社と取引をしようとするとき(直接取引)
又は
会社が取締役の債務を保証することその他取締役以外のものとの間において会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするとき(間接取引)

は利益相反取引になる旨規定されています。

具体的には、以下の場合に利益相反取引に該当します。

直接取引

取締役個人が所有する不動産を自己が取締役をしている会社に売却する行為が利益相反取引に該当します。

さらに、会社から取締役個人が買い受ける行為も利益相反取引に該当します。

ただ、会社に損害が生じない取引は、利益相反取引に該当しません。
判例では、会社に対し、取締役が無利息、無担保で金銭を貸し付ける行為は、利益相反取引にはなりません。

間接取引

会社の代表取締役が銀行から融資を受け、債務者となり、会社所有の不動産に抵当権を設定する行為は利益相反取引です。

会社と代表取締役の間には直接取引行為はありませんが、会社の利益を犠牲にして代表取締役の利益を図るため、間接取引にあたり、利益相反取引になります。

逆に会社が債務者となり代表取締役の不動産に抵当権を設定する行為は、会社が利益になるため、利益相反取引には当たりません。

まとめ

今回は、中小零細企業と不動産取引につき、利益相反取引に当たる場合を書きました。

利益相反取引に当たる場合は、登記手続に株主総会議事録若しくは取締役会議事録が必要となるので注意が必要です。

今回は
『中小零細企業と不動産取引 利益相反取引に該当する場合』
に関する内容でした。

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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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