「会社設立アドバイザー」
東京都江戸川区葛西駅前
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
今回は定款に必ず書かないといけない事項でかつ登記事項の一つ「目的」について書きます。
これから起業しようとしているあなたの事業、官公署の許認可が必要なものですか?
その事業をする予定があれば、目的の記載方法に注意して欲しいのです。
目次
目的の記載 許認可が絡むときは要注意
目的は定款に必ず書かないといけないですし、登記事項です。
それがないと、その会社は何をやっているのか分からないです。
第三者のために公示するのが登記簿の役割だから、目的が記載されるのは当然ですね。
さて、あなたがやりたい事業が、官公署の許可がいる場合、必ず入れているか確認しましょう。
もし、入っていないということになると、別途費用がかかってしまいます。
目的の変更のしかたは?
会社の目的を変えたい場合、どうやって変えるか?
目的を変えるのは、定款変更に当たるので、株主総会の特別決議が必要です。
会社の重要なことを変えるので、普通決議では足りないのです。
特別決議の要件は、原則総株主の議決権の過半数が出席して、出席した議決権の3分の2以上の賛成が必要です。
株主が多い会社では、持株比率によってはなかなか成立しにくいものです。
中小企業の場合は、株主も少なく、成立しやすいといえます。
いずれにしても、株主総会の決議要件が重くなるということを認識してください。
目的変更の登記申請の方法は?
登記申請書には、目的変更決議をした株主総会議事録が必要です。
登録免許税は、3万円です。
単純ですが、意外と漏れが多いこともあるので、専門家に任せるのが一番でしょう。
まとめ
目的は会社の肝になる部分。
自分の会社で何をやりたいのか明確に表現出来る必要があるでしょう。
その事業で許認可が必要なこともあるので、会社設立前にかならず専門家に相談することを勧めます。
そうでないと、会社はできても営業できない事態になってしまいます。
また、この事業したいのに目的を入れていないと、官公署から「目的を変えるように」といわれます。
そうなると目的変更登記をするはめになってしまうので二度手間です。
いずれにしても、自分のやりたい事業が、許可がいるのかどうかは調べてから準備するようにしましょう。
今回もご覧いただきありがとうございました。
参考にして頂けると嬉しいです。
①定款・各種規則の作成実務<第3版> (【新・会社法実務問題シリーズ】)
藤原総一郎,堀 天子 中央経済社 2015-04-15
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