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司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
2018年7月1日に行われた司法書士試験筆記試験。
およそ1カ月後の8月7日に筆記試験の択一式試験の基準点が法務省から公表されました。
私は基礎力がますます大事だとこの結果を見て感じました。
なぜでしょうか
2018年度司法書士試験筆記試験択一基準点発表
択一式試験の基準点は何点か?
2018年の択一式試験の基準点ですが、午前の部は78点(26問正解)、午後の部は72点(24問正解)でした。
その点数以上取らないと記述式試験の採点は受けられないことになります。
基準点をクリアしても、司法書士試験の合格は難しく、午前・午後ともに基準点すれすれだった方は記述式で満点近く取らないと受かりません。
また、午前・午後の点数がいずれか基準点付近の場合、もう一方の点数が高ければ、記述式の点数次第になりますが、司法書士試験筆記試験の合格する可能性が高まります。
ここ最近の司法書士試験筆記試験の基準点はどうなのか?
ここ5年の基準点をまとめてみました。
午前の部の択一式基準点 | 午後の部の択一式基準点 | |
2014年度 | 78点(26問) | 72点(24問) |
2015年度 | 90点(30問) | 72点(24問) |
2016年度 | 75点(25問) | 72点(24問) |
2017年度 | 75点(25問) | 72点(24問) |
2018年度 | 78点(26問) | 72点(24問) |
択一式は1問3点で計算されます。
面白いのは、午後の択一式試験の基準点が5年間、72点(24問)で一緒であること。
ここから午後は30問近く取れば、司法書士試験合格へ確実に近づくことになるでしょう。
一方午前の択一式は2015年に問題が極端に簡単な年で30問取らないと足切りになっています。
しかし、その他の年だと26問前後で足切り点になっているので、午前の部では合格するためには30問位を取る必要があります。
やっぱり当たり前のことをきっちりやった人が合格に近づく
最近、司法書士試験資格予備校で、やたら難しい問題に特化した講座や重箱の隅を突っつくような講座をしているところがあります。
しかし、基準点から分かる通り、満点を目指す必要がない試験で早く受かるためには何が必要か、お分かりいただけるでしょう。
まずは、合格者なら誰でも正解できる問題で落とさないこと。
条文や過去問を丁寧に分析して自分のものにしてくことが合格への近道なのです。
逆に、合格の枠を超えるようなことをやっていたらこの試験は何時までたっても受からないことになります。
司法書士試験受験者数が減少している中、受験生をどんどん入れたい予備校側ですが、合格から的はずれなことをして集客している予備校はこれからどんどんなくなると思っています。
まずは法律の考え方をじっくり学び、条文をしっかり考えながら読み過去問で検証する、その地道な作業が合格への第一歩。
つまり基礎力がますます大事になっているのがこの試験の傾向です。
まとめ
ここ最近、司法書士試験の基準点が安定しているところを見ると、やっぱり基礎学力がしっかりできている人から合格できている気がします。
受験予備校も今後は減ってくる可能性があると今回の基準点の公表から感じました。
今回は
『2018年度司法書士試験筆記試験択一基準点発表 やっぱり基礎力が大事?』
に関する内容でした。
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2020年に民法債権法改正の問題で出題されると思われますが、2019年は相続法の改正が試験に影響すると思われます。
こちらのブログを合わせて御覧ください。
参考書籍
インプットばかりやっていては司法書士試験に受かりません。アウトプットも大事!
でもアウトプットってどうすればいいか分からない。
そんな悩みを抱えているあなたにおすすめの本があります。
学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)
樺沢紫苑 サンクチュアリ出版 2018-08-03
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