2020年の定時株主総会は様変わりする?出席者ゼロでも開催可能?
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
3月に事業年度が終わる会社で、5月もしくは6月あたりに定時株主総会を開催する会社も多いでしょう。
中には定時株主総会に向けて、定款変更なり役員改選なりを行いたい会社もあるでしょう。
ただ、このご時世で定時株主総会を開催するのに躊躇している会社も多いかと思われます。
法務省や経済産業省から定時株主総会に向けての通知が来ていますので、今回紹介します。
なお、今回のブログはこちらの記事を参考にしました。
おそらく、この対応ができるのは2020年だけになるかと思われます。
株主総会 出席者ゼロでも開催可能に 新型コロナウイルス対策で | NHKニュース
2020年の定時株主総会は様変わりする?出席者ゼロでも開催可能?
株主を総会に出席自粛を要請することは可能か?
経済産業省が公表している株主総会運営に係るQ&Aでは、株主に関する扱いを以下のようにしています。
株主の総会出席の自粛や会場の入場制限を設けることができるということ。
その際には、書面や電磁的方法による事前の議決権行使の方法を案内することが望ましいとされています。
また、出席する株主に関して、事前登録制度を採用して優先して入場させるということもできるとされています。
なので、会社側に際しても、十分な配慮をしながらの株主総会開催をしないといけないということにもなります。
なるべく株主の健康面を考慮して、議決権行使をできる環境づくりを今年はしなければならないことになり、企業にとっては負担が大きいものになると思われます。
会場に株主が1人もいない状態でも開催は可能
定時株主総会は原則開催場所を招集通知等に記載しなければなりません。
ただし、今年は株主に対する配慮から、会場は設けるが株主は会場にゼロの状態でも開催できるということになります。
ただし、現実に開催することになるので、経営陣に質問できる環境づくりをする必要があることに留意しないといけません。
なので、企業側としては、場合によっては機材購入などの負担が例年以上に出てしまうことも予想されます。
おそらくネット中継とかの様相になり、パスワード設定や、自宅からでも質問できる体制づくりが求められます。
それなりに面倒なことになると思われます。
今後の株主総会のあり方については、会社法改正等で議論の余地はあるでしょう。
まとめ
2020年の株主総会の開催方法は、今後の非常時の実務のあり方に際して重要な位置づけになるかもしれません。
企業にとっても負担が大きいのではないかと私は思っています。
今回は
『2020年の定時株主総会は様変わりする?出席者ゼロでも開催可能?』
に関する内容でした。
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