相続税対策のはずが借金が発生?アパート節税も考えもの | 江戸川区葛西の司法書士が解説
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
昨今、相続対策でアパートを建設して、相続税の支払いを少なくする手法が使われています。
相続税対策でアパートを立てるのはいいが、借金だけが残ってしまうこともありえます。
税金対策のためのことが思ってもみなかった方向にいくこともあります。
今回は、相続税対策のためのアパート節税についてはちょっと考えたほうがいいということを書きます。
相続税対策のはずが借金が発生?アパート節税も考えもの
そもそも「アパートローン」が増えた背景
やはり、相続税対策は生前から計画的に行わないといけません。
数年前に相続税の引き下げがあり、それによりアパートローンが増加しています。
土地は路線価を元に課税されるため、かなり高額な税金が発生する可能性があります。
高い税金の支払いを回避するため、土地上にアパートを建て、土地の評価額を下げる手法が使われます。
これで相続税対策をすることができます。
さらにアパートローンを組めば、さらに節税対策にもなるようです。
ただ、アパートローンを使って建物を建てた場合、本当に収益が出るのかとかも考えずに建てるのはリスクがあります。。
金融機関もアパートローンに力を入れている
最近金融機関でも、なかなか企業の融資が低調のようです。
そこで、相続税対策の一環としてアパートローンが脚光を浴びるのです。
アパートローンは一般の個人住宅よりも高い金額で貸すことが可能。
アパート経営者も家賃が入れば返済に当てられ、さらに節税対策にもなればこれを使うことも考えるのは自然のこと。
ただ、立地条件が悪いところに建物を建てても、誰も入らなければ家賃収入もなく、返済もしないといけないため、借金が残る結果になってしまいます。
サブリースも増加の背景に・・・
あなたは、テレビとかで「30年一括借り上げ」とか聞いたことがあるでしょうか?
これが「サブリース」です。
サブリースとは、不動産業者が個人(オーナー)から土地・建物などを転貸しを目的に一括して借り上げ、運営・管理を引き受ける賃貸システムのことをいいます。
最近はトラブルも多く発生
しかし、アパートを建てたからといって、全て入居者がいれば問題はありません。
実は現状はアパートは供給過剰状態。
特に地方では、入居者が少なくて、家賃収入でローンが払えないことも発生しているようです。
結局は相続税対策が、何も意味をなさず、アパートローンだけが残り、財産が何もないということもあり、実際に問題になっているケースもあります。
この手法が使えるのは、アパートの需要の多い地域くらいに限られると思われます。
まとめ
節税対策だからアパートを建てる。
発想はいいですが、自分の土地の所在地で本当にアパートの需要があるかきちんと調べてからでないと意味はありません。
金融機関はアパートローンだとすぐに融資する傾向もあり、「相続税対策」どころか「借金対策」をしないといけなくなります。
「モノ」で考えることも大事ですが、「ココロ」の部分もしっかり見ることが相続対策では大事です。
今回は
『相続税対策のはずが借金が発生?アパート節税も考えもの | 江戸川区葛西の司法書士が解説』
に関する内容でした。
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