東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
安売りだけしているとかえって自分や自分の業界の首を絞めてしまう。
おそらく、安くすれば依頼は来るだろう。
そう思っている士業もいるでしょうし、安いとコスト削減にもつながると思っている方もいるでしょう。
なかなか一般の方には理解しづらい士業の報酬。
今回思い切って、会社設立についての報酬を行政書士の冊子を基に紹介します。
これから会社設立手続を依頼する方の参考になれば幸いです。
行政書士の会社設立の報酬平均はどのくらいか?
行政書士の会社設立業務の範囲について
月刊日本行政5月号に
「平成27年度報酬額統計調査の実施結果について」
が掲載されていました。
古いデータで申し訳ありませんが、毎年報酬の統計は似たり寄ったりと思ってください。
そもそも行政書士については会社設立に関する定款作成や認証代行は可能ですが、法務局の登記申請書の作成、申請代理行為はできません。
その場合は、別途司法書士に依頼するか行政書士が提携している司法書士に依頼することになります。
ただし、司法書士に依頼した場合の文の報酬が今回公表された報酬に反映されているかは不明です。
また、会社設立手続となっていますが、おそらく株式会社の場合を想定していると思われます。
行政書士の会社設立の報酬の平均はどのくらいか?
回答者が374名ありました。
それによると、会社設立の報酬の平均額は102,854円
これが安いか高いかは何ともいえませんが、会社設立登記に関する分が含まれていないと高め。
自分が会社設立登記をするのであれば、およそ11万円前後で行います。
もし、自分一人で、定款をひと通り作成し、公証役場いって定款認証する。
そして登記に必要な書類を作成し、法務局に登記を申請する。
おそらく、一度は管轄法務局に行って登記相談をする。
更に会社設立の本を買ったりして調べる・・・
意外と時間と費用がかかります。
トータルの時間を考慮して、あなたの労働時間で給与がどれだけ出るか分かりませんが、司法書士・行政書士として仕事をしている以上、一定額の報酬を払うことは当然だと思います。
安すぎる報酬はいかがなものか?
最大値は450,000円というのがありましたが、これはどうなのでしょうか?
一方、心配しているのは、最小値で8,208円
これは、士業の業界のことを全く考えていない報酬だと思います。
逆に安すぎて、怖いです。
おそらく、会社設立は、自分にとっても大事な行為をこんなに安く請けてしまっていいのでしょうか?
よく、会社設立を実費(実質0円)で行う士業もいるようです。
しかし、顧問料とかオプションを付けられてしまい、結構な費用がかかってしまいます。
会社設立手続きについては、あまりにも安いところで依頼してしまうと自分の思う意図どおりにはいかないことは認識されるといいでしょう。
まとめ(会社設立が安すぎる場所は選ばない!)
まず、あくまでも今回紹介したのは報酬のみであって、株式会社設立に必要な定款認証費用(およそ55,000円)、株式会社設立登記の登録免許税(150,000円)は含まれていません。
あとは、登記が完了した後に取得する履歴事項全部証明書や会社の印鑑証明書の費用も含まれていせん。
さらには、会社代表印等の印鑑作成費用も入っていないので、すべての会社設立に関する費用は35~40万円は見ておくといいでしょう。
今回は
『会社設立にかかる報酬はいくらぐらい~行政書士の報酬統計結果より~』
に関する内容でした。
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これから会社設立するあなたに知ってほしいこと 登記事項に変更が生じたらいつまでに登記申請するか?
参考資料
参考書籍
小さな会社のオープンルール経営のすすめ
カカトコリ 同友館 2016-06-07
|
株式会社のつくり方と運営〈’16~’17年版〉
小谷 羊太,板倉 はるみ,佐藤 善恵,岡本 和弘 成美堂出版 2016-06
|
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