変更あれば申請を!不動産と商業登記の申請期限を江戸川区の司法書士が徹底解説

東京都江戸川区「6回目でやっと司法書士試験に合格した「相続・商業登記を軸とした中小企業支援業務」の専門家」「登記業務を通じてお客様に寄り添う」 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

法務局に提出する登記。

登記事項に変更が生じたから登記申請をするのですが、不動産登記や商業登記で登記申請の申請期限があるのでしょうか?

今回は、「登記申請」の申請期限に焦点をあてて書いていきます。

不動産登記 申請期限があるもの

不動産登記で有効期限がある登記は、以下のとおりです。

建物を新築したときや、まだ登記されていない建物を購入したときに行う「建物の表題登記」には期限があります。

新築の場合には「建物の完成後1カ月以内」に、まだ登記されていない建物を購入した場合には「所有権を取得した日から1カ月以内」に申請しなければなりません。

不動産登記で申請期限があるのは建物の新築登記くらいといいたいところですが、重大なことが!

令和6年4月1日から相続登記については申請義務化が始まり、原則3年以内に登記申請しないと過料に処せられます。

また、所有権登記名義人住所変更登記も義務化の予定があります(令和8年4月1日の予定)。

国が所有者不明土地・空き家などの建物について相続登記に力を入れていることから、相続登記義務化は推し進められています。

ただ、申請期限がないからといっても、添付書類によっては有効期限があったり、また売買など不動産の権利関係をハッキリさせる必要もあります。

なので、登記申請に申請期限がなくても、権利関係に変動が生じたら速やかに登記申請をすることをおすすめします。

商業登記 法律で申請期限が定められている

商業登記については、多くの場合、登記事項証明書に記載されている内容に変更が生じたら、2週間以内に登記申請を行う必要があります。

これを怠ってしまうと、過料に処せられます。

不動産登記と違って、変更が生じたら速やかに登記申請をすることが商業登記では大事になります。

最近はひとり会社で法人化する方も増えています。

株式会社で設立する方が増えているので、注意しないといけないことを書きます。

設立後、役員の任期が満了したら、役員改選の登記申請をする必要があります。

取締役の任期は2年が原則ですが、最大で10年まで伸ばすことができ、任期については定款で規定されることが多いです。

よく、ひとり株式会社だから役員も自動的に再任されるだろうという方もいますが、そういうことではありません。

任期が満了したら、自動的に退任となり、再度株主総会で役員選任決議をする必要があります。

そして登記申請をして初めて役員変更手続が終了となります。

許認可申請している会社は、各役所で役員変更手続きをすることもあります。

商業登記については、株式会社にしろ合同会社にしろ一般社団法人にしろ登記事項に変更が生じたら速やかに変更登記が必要であると押さえておきましょう。

まとめ

不動産登記と商業登記の大きな違いは、いつまでに登記しなければならないかがあるかどうか。

特に商業登記では、申請期限が法律で定められているので注意です。

更には不動産については「相続登記義務化」や「所有権登記名義人表示変更」の義務化もありますので、注目してください。

今回は
『登記申請 申請期限が決まっているものはあるのか?江戸川区の司法書士が解説』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。