東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
起業時にはコストを安くしたかったので
合同会社で会社設立した。
思った以上に会社の規模が大きく
なったので株式会社に変えたい
そういうニーズはあるでしょう。
前のブログで、合同会社から
株式会社に変えることは可能ということを
書きました。
では、合同会社から株式会社に変える
のにどのくらいの期間がかかるので
しょうか?
そもそも組織変更とは何かを確認しましょう!
組織変更とは、持分会社(合名会社・
合資会社・合同会社)から株式会社へ、
または株式会社から持分会社へ
変えることをいいます。
会社自体の中身は変化しませんが、
人に重きをおく会社形態(人的会社)から
株式(物)に重きをおく会社形態
(物的会社)、またはその逆に変わります。
株式会社から合同会社に変わる例は
結構あり、外資系の日本法人が
株式会社から合同会社に変わることが
あります。
日本法人だと、取締役会を開いて
経営判断するまで時間を要しますが、
合同会社だと、定款に定めれば自由に
業務執行に関して定めることができるので
外国法人で決まったことも、
日本ですぐに取り組むことが可能に
なります。
今回は、合同会社から株式会社に
組織変更する場合を紹介します。
組織変更する際、債権者保護手続が必要
組織変更も、会社法上組織再編の一つに
含まれています。
組織再編は原則債権者保護手続が必要
です。
組織変更は、同一の会社の種類が変わる
だけなので、債権者保護手続がいらない
と思われがちですが、以上の理由から
債権者保護手続が必要です。
債権者保護手続は、
最低1ヶ月公告期間が必要です。
官報公告が必須なので、官報販売所に
公告原稿を出す必要があり、官報掲載日の
2ないし3週間くらいの準備期間が
必要です。
更には、組織変更計画も作成する必要が
あるので、すぐには合同会社から
株式会社に組織変更することはできません。
どんなに急いでも2ヶ月、余裕を見て
3ヶ月を見ておくといいでしょう。
まとめ
合同会社から株式会社に組織変更
したいのであれば、余裕を見て対策を
取る必要があります。
余裕を見て3ヶ月見ておくことで
慌てずに対策が取れます。
よくある失敗として、公告期間が
1ヶ月の間がなく、組織変更の
効力発生日を迎えてしまったという
ことがあります。
スケジュール管理が非常に大事に
なることを意識しておきましょう。
参考書籍
第7巻 組織再編の手続―法務企画から登記まで<第2版> (【商業登記全書】)
金子登志雄 中央経済社 2016-07-01
|
[補訂版]商業登記申請MEMO-持分会社編-
青山 修 新日本法規出版 2015-08-25
|
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