相続でもめるのはなぜ?ふつうの家庭にこそ必要な“生前対策”とは

こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirijunshoshi)です。

はじめに

「うちの家族は仲がいいから、相続で揉めることはない」

そう思っている方ほど、実は注意が必要です。

相続でのトラブルは、財産の多い少ないに関係ありません。

むしろ、ごくふつうの家庭こそ、もめやすいのです。

司法書士として、私はこれまで多くの相続案件を見てきました。

そしていつも思うのは、相続が始まってからでは遅いということです。

今回は、「なぜ相続は揉めてしまうのか?」その理由をわかりやすくご紹介します。

これを読んでいただければ、きっと「今のうちに話しておこう」と思っていただけるはずです。

1. 揉める原因は「お金」より「感情」

相続トラブルの原因で多いのが、「私はこんなにやってきたのに…」という気持ちのズレです。

たとえば、

  • 長女がずっと親の介護をしていた

  • 長男が遠方で何もしていなかった

そんなとき、「兄弟で同じ取り分なんて納得できない」となることがあります。

これは金額の問題ではなく、「親からどう評価されていたか」「感謝されていたか」という心の問題。

相続では、この見えない感情が争いを生むのです。

法律論だけでは相続の問題は解決できません。

2. 財産が不動産中心だと分けにくい

実家の家や土地が財産のほとんどだと、きれいに分けるのはむずかしいです。

  • 誰が家を引き継ぐか?

  • 他の兄弟姉妹は現金で補えるのか?

  • 家を売るのか?住み続けるのか?

話し合いがこじれて、何年も相続手続きが進まないこともあります。

3. 財産の全体像が見えないと疑心暗鬼になる

  • 「通帳はどこにあるの?」
  • 「保険って入ってた?」
  • 「他に借金はない?」

こんな状態で相続が始まると、相続人同士で疑い合ってしまいます。

兄弟仲が良かったのに、相続をきっかけに絶縁……そんなケースもあります。

4. 生前から話し合いができていれば防げたこと

親が元気なうちに

  • 財産の内容を把握する

  • 想いを家族に伝えてもらう

  • 必要なら遺言書を作成する

この3つができていれば、多くのトラブルは避けられます。

遺言書があるだけで、話し合いのベースができ、手続きもスムーズに進みます。

ただし、手書きの遺言書は形式のミスで無効になることも。

司法書士など専門家に相談しておくと安心です。

まとめ

相続は、「お金の問題」だけではありません。家族の気持ちや関係性が大きく影響します。

今あなたが、

  • 「両親の将来、少し心配だな」
  • 「親と相続の話なんてしづらいな」

そう感じているなら、それは行動のタイミングです。

まずは、

  • 家族で少しだけ相続の話をしてみる

  • 財産の一覧表を一緒に作ってみる

  • 「遺言って考えたことある?」と聞いてみる

できることはたくさんあります。

どれも、いま動けば家族を守ることにつながります。

司法書士は、そうした相続の“準備段階”からお手伝いできます。

話しづらいことだからこそ、第三者の立場でサポートします。

あなたとご家族の未来が、円満でありますように。

相続・事業承継に関して悩んでいるという方は、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。