東京都江戸川区「6回目でやっと司法書士試験に合格した「相続・商業登記を軸とした中小企業支援業務」の専門家」「登記業務を通じてお客様に寄り添う」 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
いよいよ4月1日から相続登記の申請義務化がスタートします。
この制度は、既に相続が開始している方も対象となるので要注意です。
今回は「相続登記申請義務化」について紹介します。
少しでもこのブログを読んでいただき、早めの準備をお願いします。
相続登記ってそもそも何?
そもそも相続登記とは何でしょうか?
相続登記とは、亡くなった人が名義人となっている不動産(土地・建物)について、不動産を承継した人に名義を変えることをいいます。
今回の相続登記申請義務化は「相続」を原因として名義を変える登記申請を必ずしなければならないことを指します。
もし相続登記を放置していたらどうなるのか?
不動産を相続したことを知ってから3年以内に登記申請しないと、「正当な理由」がない限り10万円以内の過料に処せられます。
なので、もし、不動産を所有していて、名義を変えていなければ急いで相続登記をする必要があるのです。
相続登記をするに際してどうすればいいか?
令和6年4月1日以前に亡くなって不動産の名義を変えていない場合は、令和9年3月31日までに対応すればいいことになります。
相続人が多くなければ遺産分割協議で対応は可能と思われます。
遺産分割がまとまれば、その結果に基づく相続登記を不動産を承継する人から行います。
でも、相続人が多くいたり、相続人の中に行方不明の人が遺産分割協議ができない、そもそも遺産分割協議自体がまとまらない、そのこともあろうかと思います。
その場合はは、「相続人申告登記」をすることになります。
相続人申告登記って何?
相続人申告登記は相続人から単独で申出ができます。
ただ「相続人申告登記」はあくまでも緊急避難的な登記だと思っています。
相続人申告登記をしたからといって、権利移転の効果はありません。
なので、「相続人申告登記」をしたあとでも、相続人との協議は進めるべきです。
そして遺産分割協議がまとまったら「相続登記」を申請してください。
なお、遺産分割協議がまとまった場合、3年以内に相続登記を申請しなければならないので注意です。
遺産分割に関する新ルールとは
遺産分割協議をするときは、個別の事情を考慮して、具体的に相続分を算出して、相続人間で協議をします。
しかし、長期間経過すると、具体的相続分の根拠がなくなり、遺産分割協議が難しくなってきます。
そこで、令和3年の民法改正から、相続の開始から10年を経過したあとにする遺産分割については、原則具体的相続分を考慮しないで、法定相続分又は遺言によって定められた相続分(指定相続分)により行うこととなっています。
遺言で不動産を承継する人が決まっている場合
この場合は、遺言書に記載されている内容に基づいて相続登記を申請します。
遺言により、不動産を取得したことを知ったときから3年以内に行う必要がありますので注意してください。
まとめ
「相続登記申請義務化」が、どれだけの不明土地・建物の解消につながるかは分かりません。
とはいっても、「相続登記」の申請が義務になりましたので、早めに対策を講じる必要があります。
不明な場合は司法書士に相談してすすめてください。
参考資料
「法務省のホームページ」
今回は
『相続登記ガイド:なぜ戸籍謄本が不可欠なのか?相続関係説明図とは?江戸川区船堀の司法書士が解説』
に関する内容でした。
参考動画
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