特例有限会社の取締役・監査役の住所変更登記を失念していませんか?
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 鉄道大好き司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
特例有限会社の場合、取締役と監査役の住所が登記事項になりますよね?
その住所を何年も放置したままにしています。
今度別の登記を申請するのですが、ここで住所変更の登記をした場合、過料の対象になるのでしょうか?
意外と特例有限会社の場合設立登記後何も登記していないという会社を結構見かけます。
今回は私見を交え書いていきます。
特例有限会社の取締役・監査役の住所変更登記を失念していませんか?
原則 変更してから2週間以内に登記申請が必要
商業登記の場合、登記期限が決まっています。
登記事項に変更が生じた場合、変更後2週間以内に登記申請をする必要があります。
当然特例有限会社の取締役・監査役の住所も登記事項である以上、変更が生じたら2週間以内に登記をする必要はあるのです。
何年も住所変更の登記を遅らせていたら…
結構特例有限会社の経営者は登記事項について知らないことが多いです。
なので、自分の住所に変更が生じても住所変更登記までする発想はないように感じます。
そこでずるずる何年も登記を放置してしまうのではないかと。
何年も登記申請が遅れてしまうと、問題になってくるのが「過料」です。
「過料」はどれだけかかるのか?
過料については動画で解説していますのでそちらで御覧ください。
過料は行政罰と言われており、最高でも100万と定められています。
そこで何年も遅れてしまった場合、どのくらい過料にかかってしまうのか場合によっては会社経営にも影響を及ぼしかねません。
役員変更1年懈怠で登録免許税分とか色々うわさはあるようですが、正直こればっかりは分かりません。
過料の問題は登記をしてこなかった経営者に責任があるからと推察されます。
あと、過料については経費にはなりません。
なので、代表者の自腹ということにもなりますので注意が必要です。
登記漏れを防ぐ手段は?
では、登記事項に変更があったことに気づくにはどうすればいいのでしょうか?
3ヶ月に1回の割合で履歴事項全部証明書
を法務局から取り寄せる方法が一番いいです。
600円だし、そんなに費用がかからないためいいでしょう。
もし懇意にしている司法書士がいれば、インターネット登記情報で取得してもらうのもアリです。
337円プラス司法書士の手数料で取れるので、わざわざ自分が法務局に行く手間は省けるでしょう・
あとは、法務省オンライン申請システムを使えば、事務所に履歴事項全部証明書を郵送してくれてしかも500円で取得可能。
法務局に行かなくても取得可能です。
過料のことが心配であれば、ちょくちょく履歴事項全部証明書をとって確認するとリスクはそれだけ減ります。
まとめ
特例有限会社もそうですが、株式会社の代表取締役の住所変更も見落としがちです。
なので、履歴事項全部証明書は3ヶ月に1回は取得して、変更事項はないか必ず確認されることをおすすめします。
そうすると、ちょくちょく履歴事項全部証明書を取得して登記事項に変更がないか、特に住所のところは念入りに見たほうがいいですね。
はい、そのとおりです。変更に気づいたらすぐに登記申請してください。
わからなければ司法書士に依頼したほうがいいです。
今回は
『特例有限会社の取締役・監査役の住所変更登記を失念していませんか?』
に関する内容でした。
参考動画
あわせて読みたい
小さな会社の企業法務に関する最新ブログはこちら
参考書籍
特例有限会社の登記Q&A増補・改訂版 | ||||
|