商業登記 会社の登記簿をみれば、大体の会社のことがわかります!
東京都江戸川区葛西駅前 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
目次
はじめに
会社の情報を知りたい場合、法務局に登記事項証明書を請求すれば、だいたいのことを知ることができます。
裏を返せば、会社は登記事項が発生したら登記しないといけないし、登記事項に変更が生じたことで、第三者の目に会社の情報が知られることを意味しています。
特に中小零細企業の経営者は登記簿のことの重要性を知らないです。
なぜ、登記簿に載っている情報が大事なのか、今回書きます。
商業登記 会社の登記簿をみれば、大体の会社のことがわかります!
金融機関や公的機関が履歴事項全部証明書を求めてくる理由は?
なぜ公的機関や金融機関で登記事項証明書の提出が必要なのでしょうか?
当然、公的機関で許認可申請するときは、この会社の目的に当該事業が含まれているかを見ます。
他にも役員の構成や株式に関する事項など、会社の経営方針など、ある程度のことを知ることができます。
役員の任期などは定款で見ないといけませんが、すでに役員変更登記をしてから10年以上経過しているのは登記簿から見ればわかりますし、信用性も登記事項証明書から分かることがあります。
なので、登記を失念しているとか、登記事項が何かを理解していない経営者は意外と損していることもあるのです。
大企業の登記事項証明書を取得すると・・・
大企業の登記事項証明書を取得する機会がたまにあります。
大企業の場合、役員改選が毎年行われており、役員が退任しているのか、誰が新任なのか、なかなか読みづらいところがあります。
ただ、大企業はコンプライアンスが重視されているので、登記懈怠の問題は生じません。
さらに、新株予約権や種類株式の発行など一般方から見ても何が書いてあるのかわからないものが結構あります。
なので、ある会社の履歴事項全部証明書を取得すると何十枚になることもあります。
中小零細企業の登記事項証明書を取得すると・・・
中小零細企業の登記事項証明書を取得すると、会社設立後何も登記事項が変わっていない会社があります。
そのような会社は、役員の任期が10年であることが多く、役員改選まで登記事項は変わらず運営できていることを意味しています。
合同会社や特例有限会社の場合は役員の任期がないので、何も登記事項が変わっていなければ設立当初のままで、実際会社として機能しているのか疑問に思われる可能性があります。
あと、中小零細企業の場合、登記を自分でやってしまう傾向があり、なんだか辻褄の合わない登記がされていることも登記事項証明書から見て取れます。
特に役員に関する事項で、取締役が辞任とか就任を繰り返していると、本当にこの会社大丈夫なのか、第三者の目線から見ても疑わしいこともあります。
意外と登記事項証明書の内容はあなどれないのです。
まとめ
会社の現状は登記事項証明書をみればある程度推測することは可能です。
中小零細企業の経営者はもっと商業登記について敏感になってもいいでしょう。
今回は
『商業登記 会社の登記簿をみれば、大体の会社のことがわかります![司法書士のおしごと日記]』
に関する内容でした。
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