こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続・会社設立に」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirijunshoshi)です。
目次
はじめに:Eさん家族の物語
東京の郊外に住む40代のEさん。
彼女は、80代の両親とともに静かな一軒家で暮らしていました。
最近、父親が入院し、家族で集まる時間が増えたことで、「相続」の話題が出始めました。
Eさんは両親と兄と妹がいます。
ある日の夜、食卓で母がポツリとこう言いました。
(母)お父さんの財産、ちゃんと分けられるかしらね…。家もあるし、口座もいくつかあるけど。
その言葉に兄と妹も顔を曇らせました。
(兄)「家は誰が引き継ぐんだろう?現金だけじゃなくて不動産があると、どう分けるんだろうね。
(妹)相続税って高いんじゃないの?
Eさんは、このままだと家族がもめるのではないかと不安になり、司法書士に相談することを決めました。
1. 相続開始前にやるべき3つのこと
司法書士事務所にEさんが訪れたのは、父親の容態が安定して少し落ち着いた頃のことでした。
静かに悩みを話し始めたEさんに、司法書士がまずこのような言葉を伝えました。
今から準備すれば大丈夫ですよ!
(1)親の財産をリスト化する
お父様の財産がどのくらいあるか、具体的に把握されていますか?
Eさんは首を振りました。
そこで、以下のようなリストを作成するようアドバイスしました。
- 不動産:家の登記内容や固定資産評価額を確認。
- 預貯金:通帳やオンラインバンキングの情報を整理。
- 負債:借入金やローンの有無も忘れずに。
- 保険や株式:資産として計上するものを確認。
Eさんは家に戻り、父親と一緒に通帳を引っ張り出したり、不動産の書類を確認したりしました。
(Eさん)意外と手間はかかりましたが、これで何がどれだけあるか分かりました
と安心した表情を見せました。
司法書士はあわせて、エンディングノートも作ってみてはどうですかとアドバイスもしました。
(2)遺言書でトラブルを防ぐ
次に、司法書士は遺言書の重要性を説明しました。
不動産をどなたが引き継ぐのかを明確にしておくことで、遺産分割協議のトラブルを防ぐことができます。
特に不動産がある場合、遺言書がないと話し合いがまとまらず、売却に追い込まれることもあります。
Eさんの父親は、次のような言葉をいいました。
(父親)子どもたちが仲良く分けてくれるならそれでいい
司法書士が事例を交えて説明すると、納得した様子で以下の言葉を言いました。
(父親)確かに遺言書を作った方が安心だね
その場で、公正証書遺言を作成する方向で進めることになりました。
(3)生前贈与を検討する
Eさんの父親は、孫たちが大学進学を控えていることを思い出しました。
「少しでも助けになれば」と、年間110万円まで非課税の贈与を活用することを決めました。
司法書士からは以下のアドバイスをしました。
お金が必要なタイミングで渡せる生前贈与は、家族にも喜ばれます。
計画的に進めていきましょう。
生前贈与を検討する場合は税理士にも相談してください。
父親は司法書士から紹介された税理士に生前贈与のことを相談し、孫の学費の一部を贈与することにしました。
(父親)今から家族のためにできることがあるのは嬉しいね
最後は父親は笑顔を見せました。
2. 相続開始後の手続きと問題解決
数年後、父親が亡くなり、相続手続きが本格的に始まりました。
Eさんたち家族は、事前の準備が功を奏し、比較的スムーズに進めることができました。
(1)遺産分割協議
遺言書があったおかげで、不動産は兄が引き継ぎ、預貯金はEさんと妹で分けるという内容が明確でした。
しかし、妹が「もっと現金が欲しい」と主張し、話し合いが難航しました。
その時、司法書士が間に入りつつも、あくまでも中立的な立場で一般的な説明しました。
遺言書がある場合でも、話し合いが必要なケースはあります。
ただ、遺言書がない場合よりも協議の範囲が狭まるため、解決が早くなることが多いです
妹も納得し、分割協議書が無事に完成しました。
(2)相続税の申告と納付
Eさんの家族は相続税が発生するケースでした。
基礎控除を超える財産があったため、相続税の申告が必要でしたが、財産リストがすでに揃っていたため、スムーズに税額を計算できました。
(Eさん)税理士のサポートを受けながら、期限内に無事に納税できました
Eさんはほっとした様子でした。
(3)相続登記
兄が引き継ぐことになった不動産の名義変更も迅速に進められました。
司法書士が手続きを代行してすすめていくことに。
(兄)名義変更が終わると本当に安心しました
兄も笑顔を見せました。
Eさんから相続手続の感想をいただきました。
(Eさん)相続の準備しておいて本当に良かった
相続手続きを終えたEさんは、食卓で家族と振り返りながらこう話しました。
最初は何から手を付ければいいか分からず、不安でいっぱいでした。
でも、司法書士さんに相談して具体的なアドバイスをもらえたことで、家族みんなが納得できる形になりました。
まとめ:スムーズな相続のために今できること
相続は「お金」の話題を避けられません。
しかし、事前に準備を進めることで、手続きの負担を減らし、家族のトラブルを防ぐことができます。
もし、相続について何をすればいいか分からないと感じたら、まずは専門家に相談してみてください。
当事務所では、事前準備から手続き完了まで、安心して進められるサポートを提供しています。
江戸川区船堀、宇喜田、葛西、東小松川地域にお住まいの方で、相続・会社経営(商業登記を軸とした企業法務)に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
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『「相続の不安を解消!」お金の準備とスムーズな手続きのポイントを江戸川区の司法書士が解説』
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