役員辞任登記に変更あるの?
役員辞任登記の際、現状は、辞任届を添付します。
その印鑑については、認印でもかまいません。
しかし、今度行われるであろう商業登記規則の改正で、
辞任届に押印する印鑑は実印でかつ印鑑証明書の添付が必要になります。
これは実務での影響は大きい改正です。
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今までの問題点
現状の役員の辞任による変更登記で必要な書類は、「辞任届」です。
辞任届には印鑑を押しますが、これについては認印でも構いません。
認印でもいいとなると何か問題があるのでしょうか?
「もしかして、辞任届、勝手に作れてしまうのでは?」
その通りです。
例えば、取締役が2名いて、気に入らない取締役がいた場合、
勝手に辞任の登記をすることが可能であるということです。
勝手に取締役を辞任させられた方にとっては気分の悪い話です。
裁判で、取締役の地位の確認訴訟を起こされ、
会社経営どころではなくなります。
また取引先や周囲のイメージ悪化にもつながります。
これからの実務の影響は?
ここからは私の考えで書きますので、ご了承ください。
私は今回の役員の辞任登記に伴う添付書面の改正については賛成です。
なぜなら、辞任届に実印を押すことで、この人本当に辞任する意思がある
ということが明確になるからです。
さらに印鑑証明書を添付させることで、辞任の意思がより強固になるからです。
私自身がもっとこれから影響がでること、
それは共同で会社を設立した場合です。
共同で会社を設立し、両方とも取締役になった場合。
最初はうまくいっていたが、次第に経営方針にズレが生じることもあります。
どちらかが会社を去らないといけない場合、
辞任届に実印押印と印鑑証明書の添付は精神的にはどうなんだろう
と思うのです。
人間的関係でもこじれていることが多いので、特に注意が必要です。
そうならないためにも、会社設立段階で、
お互いの経営方針を確かめる必要がより重要になってくるでしょう。
まとめ
今回の役員辞任登記の変更は、実務でも大きいところです。
来年実施予定とのことなので、経営者の皆様は注意しないといけません。
「これからの実務の影響は?」でも書きましたが、
これから株式会社設立予定のあなた。
特に共同経営で行う場合は本当に共同で行うメリット、経営方針を話し合いを重ね、
設立準備を行ってください。
なお、会社設立予定の方は以下の記事も参考にしてください。
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