東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。
目次
はじめに
私は、コンパクト経営で法人化したいので
あれば合同会社を勧めています。
設立費用や設立後の会社コストも株式会社と
比べより安くできます。
ただ、安いからといって安易に合同会社を
選択するのもちょっとまずいと最近思う
ことがあります。
会社設立 なぜあなたは合同会社を選んだのですか?安さだけで選んでいませんか?
事業の内容や規模で判断する
合同会社を設立し、後日株式会社に
変更する(組織変更)は可能です。
なので、はじめのうちは合同会社を
選択する方もいます。
ただ、合同会社から株式会社に組織変更
する際に、債権者保護手続で1ヶ月の
期間を置く必要があり、すぐに合同会社
から株式会社に変更できるというわけでは
ありません。
また、合同会社の場合、世間的には
認識されつつありますが、資金調達に
ついてはやりづらい側面があります。
(月刊登記情報664号72ページ)
会社を作って規模を拡大して、出資を
募るような事業を展開したのであれば
いくら設立費用が安いからといって
合同会社を選ぶよりも株式会社に
したほうがいいでしょう。
社員の退社等、手続が面倒なことも・・・
何人かで出資して合同会社を設立した場合、
意見の相違で退社をせざるを得ないことも
ありえます。
その場合、退社する社員の出資金を
どうするか、問題になります。
他の社員に渡すのであればいいですが、
合同会社の場合、出資の払い戻しができ、
その場合は資本減少をすることもあります。
その場合は、債権者保護手続が必要で
また1ヶ月以上待たないとできなくなること
もあります。
そのことを踏まえて定款に記載して
おかないと後々トラブルになります。
株式会社でも、発起人が複数いて
方向性の違いからやめていくようなこと
があります。
その場合は出資金の払い戻しはできず
株式を譲渡するしか方法はありません。
合同会社の場合、人的つながりが強い
ので、社員の退社についてはナーバスに
なります。
そのあたりも注意する必要があります。
まとめ
最近、私は合同会社をすすめることが
多かったですが、スモールビジネスで
それ以上規模を拡大しない会社であれば
いいでしょう。
以前も書きましたが、合同会社の場合、
代表取締役と法律上名乗ることができない
ので、そのあたりもどうするかをしっかり
検討する必要があるでしょう。
合同会社設立費用が安いからといって
安易に合同会社にするのは問題だと
いえます。
今回は
『会社設立 なぜあなたは合同会社を選んだ
のですか?安さだけで選んでいませんか?』
に関する内容でした。
参考書籍
合同会社のモデル定款―利用目的別8類型―
江頭 憲治郎 商事法務 2016-05-25
|
5つの定款モデルで自由自在 「合同会社」設立・運営のすべて
神﨑 満治郎 中央経済社 2014-08-26
|
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