「家系図」から相続を考える 戸籍謄本のとり方は?(続き)

東京都江戸川区 ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

前回のブログで「家系図作成のための戸籍の取得方法」と題して紹介しています。

今回は、相続でも戸籍謄本が必要になるので、戸籍の種類や取得方法について再度紹介していきます。

戸籍で取得できる範囲は決まっている?

家系図や相続で、誰が相続人なのか、どんな先祖なのかを知る上で、戸籍謄本を取得することができます。

ただし、原則自分で正当な理由があれば委任状で取得できるのは、以下のとおりです。

  • 自分の入っている戸籍
  • 配偶者本人の分
  • 直系尊属の分
  • 直系卑属の分


ここで注意しなければならないのは、傍系血族については、自分で勝手に戸籍を取得することはできないこと。

例えば、自分の姉の現在の戸籍を勝手には取得はできないことになります。

自分から見て兄弟姉妹は傍系血族にあたります。

姉が婚姻したあとの現在戸籍を取得したい場合は、姉から委任状をもらわない限り戸籍は取得できないことになります。

なので、家系図作成にあたり、場合によっては、全体を見たわすことはできず、自分にとって直系のものしか取得できないことに注意が必要です。

もし傍系血族の戸籍を取得したい場合 委任状が必要

家系図作成のため、傍系血族の戸籍を取得するのは難しいかもしれません。

しかし、相続手続きの場合はそうは言っていられません。

例えば親がなくなり、子供が相続人だったとき、傍系である兄弟姉妹の戸籍謄本がないと相続手続きはできません。

その場合は、兄弟姉妹の方に自分で戸籍をとってきてもらうか、自分で取得したい場合は、兄弟姉妹の委任状をもらって対応するしかありません。

戸籍を取得する際は傍系血族に注意です。

家系図作成にあたり戸籍謄本はどの範囲まで取得できるのか?

現在の戸籍は電子化したもので、最新のものしか反映されていません。

つまり、古い情報は、一つ前の戸籍謄本を取得しないとでてきません。

なので、先祖を遡りたいとか、親の出生時まで遡りたい場合は、さらに戸籍を取得することになります。

戸籍は、戸籍法の改正等で記載事項や様式が変わってきています。

戸籍として存在しているのは、以下のものです。

  • 「明治5年式」
  • 「明治19年式」
  • 「明治31年式」
  • 「大正4年式」
  • 「戦後の新民法の戸籍」
  • 「現在の電子戸籍」

更に過去の戸籍が欲しい場合は、菩提寺の過去帳や宗門人別帳などで対応するしかありません。

なので、うまく行けば、江戸末期(慶応)生まれの人まで戸籍で遡ることはできますが、それ以前は、上記のものがあるかどうかで変わってきます。

ところで、民法や戸籍法が変わり、記載事項に変更が生じると、戸籍も変わってきます。

なので、これらの形式の戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍を取得してはじめて、誰が相続人で誰が先祖なのかをたどることができるのです。

改製原戸籍(正式には「かいせいげんこせき」と読みますが、「かいせいはらこせき」・「はらこせき」とも呼ばれています。) は、法改正により戸籍の改製(作り直し)が行われた際の、改製される前の古い戸籍のことを言います。

ただし、現在取得できるのは「明治19年式」戸籍からで「明治5年式」戸籍は役所では手に入ることはできません。

更に戸籍謄本を取得するときは一部だけの「抄本」ではなく「謄本」で取得しないといけないことにも注意してください。

相続手続きで必要なのは、あくまでも出生に遡ることのできる戸籍謄本で先祖代々まで追っかける必要はありません。

相続手続で家系図を作りたければ簡易家系図に留める

相続手続きで必要となる戸籍は以下の通りとなります。

・被相続人の出生から死亡まで遡ることのできる戸籍・除籍・改製原戸籍
・相続人の現在の戸籍謄本

ただし、代襲相続の場合には死亡している者の相続人を特定するため、出生から死亡までの戸籍謄本等が必要になります。

相続手続きによっては戸籍の量が膨大になることもありえます。

相続手続きでは、先祖代々まで遡る必要はないので、相続手続きで必要最低限のものを揃えればよく、遺言書作成等で資料として用いたい場合は「簡易家系図」作成で留めておくといいです。

家系図となると膨大な時間と費用がかかるので、遺言書作成等の資料で用いる場合にはオススメしません。

▲相続人関係図(イラストACより)

まとめ(今日の気づき)

家系図や相続で戸籍を取得する際は、自分で取れるのは直系に関するものが原則で、傍系血族のものは勝手に取れない。

相続手続きや遺言書作成のために家系図を作りたければ、相続関係のみ知ればいいので「簡易家系図」の作成に留めるべき

今回は
『「家系図」から相続を考える 戸籍謄本のとり方は?(続き)江戸川区の司法書士・行政書士が解説します!』
に関する内容でした。

参考書籍

相続実務に役立つ“戸籍”の読み方・調べ方 第二次改訂版

小林 直人/伊藤 崇 ビジネス教育出版社 2020年05月15日頃
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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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