相続放棄ガイド:家族が知るべき法律と手続きについて江戸川区船堀の司法書士が徹底解説します!

東京都江戸川区「6回目でやっと司法書士試験に合格した「相続・商業登記を軸とした中小企業支援業務」の専門家」「登記業務を通じてお客様に寄り添う」 資格試験アドバイザー 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。

はじめに

相続は避けて通れない人生の節目です。

しかし、相続には様々な責任と義務が伴います。

中でも、「相続放棄」という選択肢は知っておくべき重要な情報を含んでいます。

2022年は全国の家庭裁判所で過去最多の26万497件が受理されたとのこと。

今回は、相続放棄のメリット、デメリット、そしてその手続きについて詳しく解説します。

相続放棄の知識を持って、より明確で賢明な決定を下しましょう。

相続放棄とは?

相続放棄は、相続人が法律で定められた期間内に相続を放棄する意思表示をすることを指します。

これにより、相続人は遺産を受け継ぐ権利と、それに伴う負債から解放されます。

相続放棄は原則、相続開始を知ったときから3ヶ月以内に行う必要があります。

亡くなったことを知ってバタバタしているうちにあっという間に3ヶ月経過してしまうので注意してください。

簡単に相続放棄ッテすることができるのか、次に相続放棄のメリット、デメリットを紹介します。

相続放棄のメリット

一番のメリットといえるのが借金の回避です。

相続放棄を行うことで、故人の借金を引き継ぐリスクを避けることができます。

次に相続の手続きの簡素化が上げられます。

遺産分割や他の相続手続きを避けることができ、時間と労力を節約できます。

自分は相続財産をそもそももらいたくないという方は「相続放棄」も選択肢としてあるでしょう。

精神的負担の軽減もメリットの一つです。

家族間の対立や相続に関するトラブルを避けることができます。

相続放棄のデメリット

メリットもあれば、当然デメリットもあります。

まずは、相続放棄をしてしまうとせっかくプラス財産があるにもかかわらず、貴重な資産や財産を失う可能性があります。

また、一度相続放棄をしてしまうと、撤回困難になります。

さらには、他の相続人への影響があります。

子供全員が相続放棄してしまうと、第二順位の直系尊属が相続人となり、直系尊属がいなければ、兄弟姉妹が相続人となります。

他の相続人に法律的な影響を及ぼす可能性があります。

なお、子が相続放棄をしても、孫が相続人にはなりません。

相続放棄の具体例

被相続人が配偶者は既に亡くなっていて、子供1名が相続人の例で考えてみます。

その子が親の相続を家庭裁判所で相続放棄を申出て受理された場合、第1順位の相続人が誰もいなくなります。

そうなると、第2順位の直系尊属(被相続人の両親・祖父母)が相続人となります。

第2順位がいない場合、第3順位の被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。

第3順位の相続人がまさか自分が相続人になることを知って慌てたという事例は実際にあります。

子全員が相続放棄をして、被相続人の兄弟であった者に被相続人の支払督促の通知が業者からきて慌てて相談してきたという方もいます。

その場合は慌てずにまずは専門家に相談して対応すべきです。

そのことからも相続順位に影響が出る場合には事前に家族間で相談することをおすすめします。

相続放棄の手続きと必要書類

手続きは通常、以下のステップで進行します。

相続放棄申述書の作成: 相続放棄の意思を明確に記載します。

家庭裁判所への提出: 申述書を家庭裁判所に提出し、相続放棄の手続きを開始します。

提出する場所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所になります。

必要書類としては、申述人の戸籍謄本、被相続人の戸籍謄本(第二順位、第三順位の者が相続放棄を申述する場合、出生時から亡くなるまでの戸籍謄本が必要)

さらに被相続人の住民票除票または戸籍附票が必要です。

さらに第三順位の相続人の場合、第二順位の相続人の死亡の分かる戸籍謄本が必要になります。

また、第三順位の相続人が甥・姪の場合、甥・姪の親(被相続人の兄弟)の死亡の分かる戸籍謄本が必要です。

裁判所によって必要書類が変わることがありますので、必ず確認しておきましょう。

相続放棄は専門家のアドバイスを聞いて行う

相続放棄は重要な選択であり、慎重に検討する必要があります。

また、日本の法律では、相続人が死亡を知った日から3ヶ月以内に相続放棄の申述書を提出する必要があるため、時間も重要な要素となります。

既に相続放棄を決めている場合もそうでない場合も、生前相続対策の一環として早めに弁護士や司法書士に相談してください。

生前相続対策でエンディングノートを親に書いてもらうことを推奨しています。

その際にローンや債務なども書いてもらいますが、意外と資産と比べると負債のほうが多いことも想定されます。

不動産の売却などで債務返済可能と分かればそれでいいでしょうが、難しい場合は、相続放棄を事前の選択肢として入れて生前相続対策を進めることもできるのです。

ぜひ「相続放棄」について弁護士や司法書士に相談し、正確な情報とアドバイスを得ることをお勧めします。

相続放棄の選択は、個人の状況と目的に応じて異なる影響をもたらす可能性があるため、適切な支援と知識を持って臨むことが重要です。

まとめ

相続放棄は、相続手続に関して重要な位置を占めます。

安易な相続放棄は手続きに他の相続人も影響を与えるので、法律専門家のアドバイスを聞いて行うようにしてください。

今回は
『相続放棄ガイド:家族が知るべき法律と手続きについて江戸川区船堀の司法書士が徹底解説します!』
に関する内容でした。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。

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