司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一 小さな会社の企業法務 2020年株主総会で気をつけないといけないことは？
ひとり会社設立や小さい会社の企業法務・相続専門 司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一（@kirigayajun）です。
目次
はじめに
中小零細企業の株主総会。
今年は新型コロナウイルスの影響で、様々な手段を講じないといけない企業も多くあります。
中小零細企業の場合は、大企業と異なり、株主総会開催にはさほど問題はないかもしれません。
今回は中小零細企業に的を絞って書いていきます。
小さな会社の企業法務 2020年株主総会をどう開催するか？
株主総会開催にあたり瑕疵のないようにする
中小零細企業の場合、株主が少人数の場合が多いため、招集手続きに問題なければ、特段身構える必要はないです。
取締役会設置会社で、身内で役員構成されているのであれば、どこかのタイミングで株主総会の招集決議を行う必要があります。
非取締役会設置会社の場合は、取締役の一致で株主総会をいつ開くかを決めればいいです。
まずは株主総会を開催するに当たり、瑕疵のないようにすることが重要です。
取締役会設置会社の場合、計算書類と事業報告を提供する必要があることに注意です。
招集通知は、原則株主総会の１週間前までに送る必要があるので、スケジュール管理はしっかりしてください。
まずは株主総会の招集手続きで瑕疵が出てしまうと株主総会決議取消の訴えの対象になるので注意が必要です。
定時株主総会で機関設計の見直しも？
中小零細企業で実際に取締役会が機能していないにも関わらず取締役会を設置している会社が散見されます。
株主総会開催するに際しても、招集手続もきちんと行う必要がありますし、取締役会も開催する必要があることから、まずは取締役会や監査役が機能しているかを確認してください。
もし、機能していないという状況であれば、定款を見直して取締役会や監査役をなくすことも検討してください。
また、取締役会設置会社で、取締役会も監査役も機能している場合であっても、定款の確認はされたほうがいいです。
取締役会の書面決議は定款に規定がないとできないため、このご時世でなかなか取締役会を対面でするのが難しいのであればぜひ定款に規定するようにしてください。
今年は、会社として動きやすくするにはどうしたらいいのかという観点から、定款の見直しをすることをオススメします。
役員改選時期にあたっているかの確認
もう一度定款を見ていただき、任期満了していないかどうかを確認してください。
最近多いのは、任期が切れているにも関わらずその総会で役員選任決議を失念していること。
選任懈怠となってしまうと、もう一度株主総会を招集して役員選任決議をしなければなりません。
さらに、同じ人を役員にする場合でも、選任決議は必要となるので注意です。
まずは定款で役員改選時期になっているかどうかを確認してください。
まとめ
2020年は新型コロナウイルスの影響で、定時株主総会をどう開催するかを考える必要があり、結構大変です。
中小零細企業の方で、定時株主総会についてご質問がある方は、問い合わせフォームからどうぞ。
答えられる範囲でお答えしていきます。
今回は
『小さな会社の企業法務 2020年株主総会で気をつけないといけないことは？』
に関する内容でした。
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