「持ち家か賃貸か」という議論が再燃しています。
専門家の試算では、どちらを選んでも50年間の居住コストが1億円を突破。
3年前より2000万円増という現実が明らかになりました。
しかし司法書士として相続登記の現場に立つ私が感じるのは、別の恐怖です。
「1億円かけた家が、親が亡くなった瞬間に子どもの重荷になる」
これは特別な家庭の話ではありません。普通の一戸建て、普通のマンション、普通の家族に起きています。
目次
1. 相続登記をしないと「売れない家」になる
2024年4月から相続登記が義務化されました。
親が亡くなったら3年以内に名義変更が必要です。放置すると10万円以下の過料が課される可能性があります。
しかし問題は罰則だけではありません。
名義変更していない不動産は売却できません。担保にもできません。買い手がついても取引が止まります。
登記の現場でよく見るのが「祖父の名義のまま放置されていた家」です。
その間に相続人が増え、全員の同意が必要になり、手続きが何倍にも膨らみます。
1億円かけた家が、手続きを放置したことで「動かせない資産」になるのです。
2. 空き家になると「維持コスト」が重荷になる
子どもが実家を引き継いでも、誰も住まない場合は空き家になります。
空き家の維持コストは年間数十万円。固定資産税・火災保険・最低限の管理費がかかり続けます。
さらに「特定空き家」に指定されると固定資産税の優遇措置が外れ、税負担が最大6倍になるケースがあります。
売ろうにも、買い手がつかない地域では売却もままなりません。
「負動産」という言葉が現実になります。
3. 相続税の課税対象になる「想定外の資産」
株高・地価上昇で、これまで相続税と無縁だった家庭が突然課税対象になっています。
相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」。
法定相続人が3人なら4,800万円までは非課税ですが、都市部の一戸建てはこれを超えるケースが増えています。
さらに不動産だけでなく、親が持つ株式・預貯金を合算すると、普通の家庭でも基礎控除を超える財産になっていることがあります。
最近は不動産の高騰で価格が上昇する傾向にあり、場合によっては預貯金の額次第では相続税の発生もありえます。
今すぐ確認すべき3つのこと
- 親名義の不動産を法務局で確認する(登記事項証明書1通600円)
- 固定資産税の納税通知書を見せてもらう
- 証券会社・銀行口座の把握を親にお願いする
司法書士・行政書士きりがや事務所について
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