非上場株式の評価基準改正(2027年)で何が変わるか――司法書士が解説する事業承継への影響

2026年4月、国税庁が非上場株式の評価ルールを見直す有識者会議を設置しました。

1964年以来、約60年ぶりの抜本的な改正です。2027年度の税制改正での導入を目指しています。

「自分の会社には関係ない」と思っている経営者の方に、司法書士の立場から正直にお伝えします。

改正の背景:なぜ今、見直されるのか

現行の評価方法には「穴」がありました。

類似業種比準方式を使うと、会社の実態の資産価値より評価額が大幅に低くなるケースがあります。

この「穴」を利用して、意図的に株価を下げ相続税・贈与税を圧縮するスキームが横行していました。

国税庁はこの状況を問題視し、課税の公平性を保つために評価方法の見直しに着手しました。

司法書士から見た改正の影響

税額計算は税理士の専門領域です。ただ、登記の観点からも重要な影響があります。

節税スキームには登記が絡んでいることが多い

種類株式の発行、持株会社の設立、会社分割・合併——これらの節税スキームには必ず登記が伴います。

そしてその記録は法務局の登記簿に永久に残ります。

ルール変更後、これらのスキームの節税効果が薄れる可能性があります。過去に節税目的で登記をした会社は、現状を確認しておく必要があります。

事業承継のスケジュールを見直す必要がある

2027年度改正まで残り約1年半です。

改正前と改正後では、最適な承継方法が変わる可能性があります。

承継を予定している経営者は、今年中にスケジュールを確認しておくことをお勧めします。

対応の手順

ステップ1:自社の登記簿を確認する

法務局で登記事項証明書を取得し、過去に節税目的の登記(種類株式・組織再編等)がないかを確認します。

ステップ2:現在の自社株評価額を把握する

顧問税理士に現在の評価額を試算してもらいます。

ステップ3:承継スケジュールを見直す

改正前・改正後どちらのタイミングで動くべきか、税理士・司法書士と相談して判断します。

きりがや事務所にご相談ください

司法書士・行政書士きりがや事務所(東京都江戸川区船堀)では、事業承継に関する登記手続きをワンストップでサポートしています。

自社の登記簿確認、種類株式・組織再編の登記、後継者への株式移転登記、遺言書・株主間契約の作成支援に対応しています。

税理士との連携が必要な場合は、信頼できる税理士をご紹介します。全国対応・Zoom相談可。

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司法書士・行政書士 桐ケ谷 淳一

鉄道(乗り鉄・撮り鉄両方)と麻婆豆腐・担々麺をこよなく愛する司法書士・行政書士です。
ひとり会社設立、副業・複業、小さな会社の企業法務の分野を得意としています。
1977年1月 東京生まれ東京育ち
2000年 日本大学法学部法律学科卒業
2004年 司法書士試験合格
2005年 行政書士試験合格
2007年 東京都江戸川区葛西駅前にて司法書士事務所・行政書士事務所を開業
2017年 平成27・28年施行改正会社法・商業登記規則、役員変更登記の注意点(株式会社レガシィから)のCD・DVDを出しました。