こんにちは、東京都江戸川区船堀に事務所を構える「相続」に特化した事務所、司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirijunshoshi)です。
目次
はじめに
「相続は公平に分けるべき」と多くの方が考えています。
しかし司法書士として江戸川区で日々相談を受けていると、実際には「公平=解決」ではないケースが多くあります。
むしろ大切なのは、家族全員が“納得”できる形で終えること。
本記事では、相続登記や遺産分割の現場から「公平よりも納得が大切な理由」を制度的な観点と事例を交えて解説します。
公平に分けることの限界
法律上の相続は「法定相続分」で分けることが基本です。
たとえば配偶者と子2人なら、配偶者が2分の1、子が4分の1ずつ。
数字だけ見れば公平です。
しかし現実には――
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「介護を一番頑張ったのは私なのに」
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「長男ばかり優遇されている気がする」
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「実家を守りたい人と売りたい人で意見が割れる」
このように数字が公平でも心が納得しないことで揉めるケースは後を絶ちません。
江戸川区で実際にあった事例(事例は脚色しています)
公平に分けたのに揉めたケース
江戸川区内でのご相談。兄弟3人で遺産を均等に分けたものの、長男が親の介護を担っていた経緯がありました。
「なぜ私と同じ取り分なのか」と長男が不満を抱き、兄弟関係が悪化。
手続き自体は終わったものの、その後も関係が修復されていません。
公平ではなかったが笑顔で終えられたケース
別のご家庭では、長男が実家を継ぎ、次男と三男は預貯金を多めに分ける形に。
金額だけ見れば公平ではありませんが、「兄が家を守ってくれるなら安心」という納得感がありました。
結果、全員が円満に手続きを終え、家族関係も良好なまま。
→(結論)相続は“数字の公平”より“心の納得”が大事だと強く感じた例です。
なぜ“納得”が重要なのか
相続は単なる財産分けではなく、家族関係をどう残すかという問題です。
公平さにこだわりすぎると、かえって心の溝が深まることがあります。
“納得”を得るための要素は:
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感情の共有:「どうしてこの分け方なのか」を説明し合う
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透明性:隠し事をせず全員で情報を共有する
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柔軟性:単純な法定割合ではなく、実情に応じて調整する
納得を得るために有効な方法
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遺言書を残すこと
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公正証書遺言なら法的効力も高く、本人の想いを明確に残せる
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家族会議を開くこと
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生前から方向性を話し合い、意見を擦り合わせる
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専門家に入ってもらうこと
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中立的な立場から法的に可能な解決策を提示できる
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江戸川区でも「遺言があったおかげでスムーズに終わった」という相談は少なくありません。
まとめ
相続は「公平に分けること」が目的ではありません。
本当のゴールは、家族が“納得”して笑顔で終えられること。
もし「うちは仲が良いから大丈夫」と思っている方がいたら、その思い込みは危険です。
相続は感情がぶつかりやすい場面だからこそ、事前準備や対話が欠かせません。
江戸川区・船堀で相続に不安がある方は、「司法書士・行政書士きりがや事務所」までお気軽にご相談ください。
https://tsugunavi.funaisoken.co.jp/office/kirigaya
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