★会社法全体を俯瞰するには最適
今回紹介する本は、
「会社法の仕組み」
(近藤光男著 日本経済新聞社)
文庫本サイズ(日経文庫)となっていて、
電車の中でも気軽に読むことができる。
会社法は平成18年5月から施行されている。
昔の法律と異なるところもあるので、
この本で、全体像をつかむのは最適だろう。
★改正法にも対応
平成27年春頃に改正会社法が施行される予定
である。
コンプライアンスの強化、新たな機関設計
(監査等委員会設置会社の創設)など、
それなりに実務に影響を及ぼすことが
多い。
この本では、改正会社法を意識した内容にも
なっているので、どのような改正がおこなわれるのか
見るにも最適な本である。
★文庫本がゆえに・・・
これはしょうがないが、文庫本で読みやすさ
分かりやすさを意識しているので、全部を
網羅しているわけではない。
細かい論点については専門書で補充する必要が
ある。
さらに、公開会社を中心に書かれているので、
非公開会社については、記述が薄い。
中小企業の経営者がこの本を読むと、
経営等公開会社と非公開会社とでは異なるので
ちょっと読みづらいかもしれない。
★誰が対象か?
私個人的には、大会社で法務部に所属したあなたが
読む分には最適な本だと思う。
あと、法学部の学生が、会社法の全体を見るうえでは
この本は最適だろう。
いずれにしても文庫本サイズで、会社法を分かりやすく
書いているので、会社法全体を知りたい方には
この本はお薦めである。
※最近、会社法の専門書も改訂版が発売された。
こちらは完全な専門書なので、分からないときに
調べるいわば辞書がわりの本である。