東京都江戸川区葛西駅前
会社設立などの企業法務・相続専門
司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一です。


はじめに

株式会社にしろ、合同会社にしろ、
定款に会社の本店所在地について
記載する必要があります。


本店所在地について、具体的所在場所まで
記載する必要があるのでしょうか?



定款に本店の具体的所在場所まで記載すべきか?


本店について、ある本にこんな記載が・・・

合同会社の定款の本ですが、「合同会社の
モデル定款」(商事法務刊)には、以下の
記載がありました。

東京都内であれば「東京都○○区」まで記載すればよく、地番を定款に記載する必要はない。しかし、定款に地番の記載がないと、本店の「所在場所」を登記する際に、地番まで記載した定款以外の書類を添付して提出する必要が生ずるので、添付書類の数を減らす上では、定款に地番を記載するほうがいい。
(「合同会社のモデル定款」商事法務 34頁)


しかし、一方で、株式会社の定款のある本の
解説では、以下の記述がありました。
合同会社でも同様に解していいでしょう。

本店の所在場所(住所)をそのまま定款に規定することも可能であるが、同一市町村内での本店移転についても定款変更を要し、実務では稀である。
(「会社法定款事例集第3版」日本加除出版 90頁)


どちらがいいでしょうか?


将来本店移転することを考えると・・・

「合同会社のモデル定款」の記述は
定款に本店の具体的所在場所を書くことが
望ましいとなっています。


しかし、定款に本店の具体的記載場所まで
記載すると、同一市区町村内に移転する時
定款変更が必要です。


合同会社の定款変更は、原則総社員の
同意が必要であり、いちいち本店移転を
具体的所在場所で記載してしまうと
面倒なことになります。


例えば、事務所を2階から3階に
移転する際にも、定款で本店の具体的
所在場所を記載した場合にも
定款変更がいるということになります。


さらに「合同会社のモデル定款」では
添付書面を減らせることが書かれています。


添付書面を減らせるというのは
「業務執行社員の一致を証する書面」
のことを指します。


しかし、定款に、合同会社の資本金の記載や
代表社員の記載がないときは、業務執行社員
の一致で決めることになります。


そうなると、定款の記載次第では
業務執行社員の一致が必要になり、
それを証する書面が必要です。


業務執行社員の一致をするのであれば、
わざわざ本店の具体的所在場所まで
定款に記載する意味合いはほとんど
ありません。


最後に、「会社法定款事例集」にも
書いていましたが、定款で本店の具体的
所在場所まで記載する例は実務上
ほとんどありません。


私は、定款に記載する本店の場所は
独立最小区画まで(東京23区内で
あれば「東京都○区」の振り合い)で
記載しています。


やっぱり、学者と実務家では、こういう
ところで乖離しますね。
(一応実務家も執筆者になっていますが、
そこまで見ていなかったのでしょうね。)



まとめ

株式会社にしろ合同会社にしろ、
本店所在地は事務所の規模により
移転することがあります。


同一区内での移転であれば定款変更を
するまでもなく本店移転できれば
機動性が確保できいいと思うのですが、
いかがでしょうか。


今回は
『定款に本店の具体的所在場所まで記載
すべきか?』

に関する内容でした。


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